1. 日本で「富裕層」は約2%
まずは日本で富裕層がどれくらいいるのかを確認しましょう。
野村総合研究所の調査より、総世帯を5つの階層に分類し、各々の世帯数と資産保有額を推計した結果を確認します。
上記の「純金融資産保有額」とは預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険などの世帯として保有する金融資産の合計額から、負債を差し引いたもの。
富裕層は「1億円以上5億円未満」を保有する世帯で124.0万世帯おり、「5億円以上」の超富裕層とあわせると132.7万世帯です。
「想像していたより多い」と感じた方もいるでしょう。
一方で、「3000万円未満」のマス層は4215.7万世帯。富裕層は全体の約2%ですから、お金持ちになる難しさがわかりますね。
同調査より、2005~2019年の推計結果も確認しましょう。
富裕層の世帯数は2013年は95.3万世帯、2015年は114.1万世帯、2017年は118.3万世帯、2019年は124.0万世帯。
年々増加しており、2009年〜2019年の10年間で44.5万世帯も増えていることが分かります。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリア、転職などをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年6月20日更新)。