2024年もあっという間に7月を迎えました。

今年の年金額に関する厚生労働省の発表によると、国民年金(老齢基礎年金)の一人分が前年度比1750円増加し、月額6万8000円となりました。

さらに、厚生年金では夫婦二人での支給額が月額23万483円に引き上げられています。この金額は、夫が40年間会社員として働き、妻が専業主婦だった場合のモデルケースを示しています。

老後の生活設計を考える上で、最新の年金受給額をしっかりと把握することは重要です。

今回の記事では、厚生労働省が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、最新の年金受給額を詳しく解説していきます。

将来の安心した暮らしを実現するために、計画的な資金準備を進めていきましょう。

1. 公的年金制度の基礎知識:厚生年金と国民年金の仕組みを理解しよう

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2階建て構造で成り立っています。

年金制度は、日本に住むすべての人々が老後に安定した収入を得られるように設計されています。

1.1 国民年金(1階部分)

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務があります。

一律の保険料を支払う形で運用され、納付期間に応じて将来受け取る年金額が決まります。

具体的には、長期間にわたって保険料を納めた人ほど多くの年金を受け取ることができます。

1.2 厚生年金(2階部分)

厚生年金は、公務員や会社員などが加入する制度です。

こちらは、収入に応じた保険料を支払う仕組みで、保険料には上限が設けられています。

厚生年金の受給額は、加入期間と納付額によって決まり、結果的に個人差が生じます。

つまり、高収入で長期間にわたって保険料を納めた人ほど、基本的には将来受け取る年金額が増えることになります。

2. 年金振込通知書の確認を忘れずに

年金振込通知書は、年金を受け取る人にとって重要な書類です。

これは毎年6月に金融機関の口座振込で年金を受け取っている全員に原則送付されます。

この通知書には、6月から翌年4月までの2カ月に1回支払われる年金額が記載されています。

この通知書を確認することで、自分がどれくらいの年金を受け取れるかを正確に把握することができます。

また、年金受給がまだ始まっていない人には、誕生月に「ねんきん定期便」が送られます。

この定期便には将来の受給見込み額が記載されていますが、実際の振込額と異なる場合があるため、注意が必要です。