【低年金・無年金】老齢年金がほぼゼロ…年金が少なすぎる原因とは？厚生年金・国民年金の平均月額も一覧表でチェック

3. 要チェック！「低年金・無年金」になる2つのケース

低年金・無年金になる原因はさまざまありますが、本章では2つのケースをご紹介します。

年金を受給するためには、「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」の合計が10年以上である必要があります。

保険料を納めていない期間が長い人は要注意です。トータルで9年11カ月保険料を納めていても、受給資格期間10年に到達していないため、年金を受け取ることはできません。

この受給資格期間には、保険料免除期間が含まれますので、経済的な事情により納付が難しい場合には、免除の申請をしておきましょう。

承認されれば免除期間も受給資格期間にカウントされます。

年金の不整合記録問題が起こっている場合も、低年金・無年金になる可能性があるためご注意ください。

年金の不整合記録問題とは何かを説明する前に、国民年金の被保険者について解説していきます。

国民年金の被保険者は以下のとおり「第1号被保険者〜第3号被保険者」に分類されます。

日本の公的年金は2階建て構造

第1号被保険者は自身で保険料を納付。第2号被保険者は厚生年金にも加入しており、当該厚生年金制度にて国民年金の保険料が負担されています。また、第3号被保険者の国民年金の保険料も第2号被保険者が加入する厚生年金制度にて負担されるため自身で納付する必要はありません。

年金の不整合記録問題は、この被保険者の種類が変わる際に届出が漏れてしまうことで保険料の未納が発生することを指します。

「第3号被保険者」に該当する配偶者が扶養から外れて働くようになった時に「第1号被保険者」になる届出が漏れたため、保険料の未納期間が生じた

「第2号被保険者」の退職に伴い、扶養されている配偶者が「第1号被保険者」となるにも関わらず、届出が漏れたため、保険料の未納期間が生じた

もし届出が漏れたことに気づいた場合には、早急に年金事務所にご相談ください。

本記事では、「低年金」や「無年金」になる理由について詳しく解説してきました。

これまでの年金加入記録は、毎年の誕生月に送付される「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

未納期間の有無や、将来の見込受給額などが記載されていますので、現状把握と老後対策にご活用ください。

和田直子