6月14日、令和6年度改定の年金が初めて支給されました。令和6年度の厚生年金(基礎年金分含む)は23万483円で、前年度から2.7%の増額となっています。

上記の数字は夫婦2人分の基礎年金を含んだ金額です。

おひとりさま世帯では上記の数字よりも年金額が少なくなります。

おひとりさま世帯では、老後の生活費や介護費用を自分で用意する必要があります。

果たして、老後はどれくらいの生活費が必要となるのでしょうか。

この記事では、おひとりさま世帯の年金額や貯蓄額といったデータをもとに、老後に必要な生活費について解説します。

老後に向けた資産形成の仕方についても解説するので、ぜひご覧ください。

1. おひとりさまの世帯数は?

総務省の「令和2年国勢調査」によれば、65歳以上のおひとりさま世帯数は、以下のとおりでした。

【写真1枚目/全7枚】65歳以上のおひとりさま世帯数/次ページ以降は厚生年金の平均受給額を一覧表でご紹介

65歳以上のおひとりさま世帯数

出所:総務省「令和2年国勢調査 65歳以上の単独世帯」をもとに筆者作成

  • 65歳〜69歳:133万1095世帯
  • 70歳〜74歳:157万8003世帯
  • 75歳〜79歳:131万4415世帯
  • 80歳〜84歳:115万8972世帯
  • 85歳以上:133万4321世帯
  • 総数:671万6806世帯

令和2年国勢調査では、国内世帯のうち2115万1042世帯がおひとりさま世帯であるとの結果も出ています。

約32%が65歳以上であることがわかります。

1.1 おひとりさま世帯は今後増えていく?

おひとりさま世帯は、今後も増加が見込まれます。

前回の国勢調査である平成27年国勢調査のおひとりさま世帯数を見てみましょう。

  • 65歳〜69歳:147万2411世帯
  • 70歳〜74歳:125万4331世帯
  • 75歳〜79歳:117万3888世帯
  • 80歳〜84歳:107万3373世帯
  • 85歳以上:95万3683世帯
  • 総数:592万7686世帯

令和2年国勢調査の世帯数と比較すると、約79万世帯おひとりさま世帯が増加しています。

未婚率の増加や核家族化の進行などが、おひとりさま世帯の増加要因といわれています。