3.2 国民年金

国民年金の平均月額(平均と1万円刻み)

国民年金の月額(平均と1万円刻み)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

受給額ごとの人数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

国民年金は、全員一律の保険料(年度ごとに見直しあり)を納付し、この納付期間に応じて年金額が決定します。

加入義務期間となる40年間、すべての保険料を納めた場合に満額が支給され、未納や免除があれば満額から減額される仕組みです。

ここまで現在のシニア世代の年金月額を見てきました。受給額は個人で異なるものですので、老後資金として最低限いくら必要かを考える際には、ご自身の年金見込額をベースに試算しましょう。

ご自身の年金見込額は、ねんきん定期便やねんきんネットにてご確認いただけます。現時点の年金記録に基づく見込み金額になりますので、定期的に確認するとともにマネープランも適宜修正していきましょう。

4. 将来に向けた準備について

50歳代といえば、確実に老後が近づいてきているといえます。いざ老後を迎えてからどうにかしようとしても、手遅れになってしまう可能性が高いでしょう。

大切なことは、気付いた時に後回しにせず、今その時からできることをしっかりと行動に移すことです。

とはいっても、なかなか自分ひとりで老後の生活をイメージするのは難しいと思われます。そんな時はプロの力を借りてみるのも良いでしょう。

自分自身の理想の老後生活を伝え、一緒にプランニングしてもらうことで、具体的に必要資金の金額がイメージできます。

ゴールが決まったら、そこから逆算することで「今から何をすべきか」が見えてくるでしょう。コツコツ貯蓄をすれば安泰なのか、いま注目を集めている新NISAをはじめとした資産運用を行うべきなのかも明らかになってきます。

全てはゴールを設定することから始まります。気になる方は、一度取り組んでみてはいかがでしょうか。

自分の将来は自分次第です。まずは望将来への第一歩を踏み出しましょう。

5. 年金のよくある質問(FAQ)

ここでは年金にまつわる「よくある質問」について見ていきます。

5.1 Q1. 厚生年金と国民年金の違いはなんですか?

A1. 公的年金は2階建ての構造となっており、1階が国民年金、2階が厚生年金です。

  国民年金 厚生年金
加入者 原則日本に住む20歳~60歳未満の人 公務員や会社員など
受給額(月額)

満額:6万6250円

平均:5万6368円

平均:14万3965円
保険料(月額) 1万6520円 報酬によって異なる
支給開始年齢 原則65歳 原則65歳(特別支給の老齢厚生年金あり)
受給資格期間 10年 1ヶ月

5.2 Q2. 自分の基礎年金番号はどこで確認できますか?

A1. 会社員の方は、勤務先で確認することができます。

もしくは基礎年金番号通知書、年金手帳(青色)、国民年金保険料の口座振替額通知書、国民年金保険料の納付書や領収書、年金証書、年金額改定通知書等の通知書等でも確認できます。

5.3 Q3. 月の途中で転職すると、厚生年金保険料はどうなりますか?

A1. 資格取得した月の保険料から支払う必要があります。

保険料は月単位で計算するので、月の途中で退職した場合は前月分までを納めます。月の途中で新しい会社に入社した場合、その月から保険料を支払います。

参考資料

荻野 樹