お子さまが生まれ、主婦(夫)として育児に励んでいる方もいらっしゃると思います。

中には、片働きでは家計に余裕がなく、お子さまが成長するにつれてパートやアルバイトを始めようと考えている方、もしくはすでに始めている方もいらっしゃるでしょう。

パートやアルバイトを始めれば家計に余裕が生まれるかもしれませんが、近年は物価高騰や税負担の増加など、将来への不安は尽きません。

そのような状況の中、「将来に備えて新NISAを始めたほうがよいのか」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、パート主婦にも新NISAで投資を始められるのか、注意点も交えて解説します。

記事の後半では、月1万円の積立投資を「利回り3%・5%」で比較しているので、ぜひ参考にしてください。

1. 新NISAはパート主婦も検討できる

新NISAとは、2024年から新たに始まった少額投資非課税制度のことです。新制度に変わったことで非課税で投資できる期間が無期限となり、非課税保有限度額も拡大しています。

NISA口座は日本国内に住む18歳以上の方であれば誰でも開設できるので、パート主婦でも利用することが可能です。

パート主婦の場合、「新NISAで稼ぐと扶養から外れるのではないか」と心配する方もいらっしゃると思いますが、NISA口座で得た利益は非課税となるので、扶養から外れる心配はありません。

パートやアルバイトで得た収入の一部をコツコツ積み立てておくことで、家庭における生活設計にもプラスになり、自分自身の財産を築くことにもつながります。

ただし、次の点には注意する必要があります。

1.1 【パート主婦が新NISAを始める注意点1】家計とのバランスには注意

パート主婦が投資を始める際に重要となるポイントは、家計とのバランスを保つことです。

新NISAを利用して投資を行う際、毎月の積立金額は家計の収支をしっかりと把握・見直しを行った上で設定する必要があります。

毎月の積立額に無理がある場合、かえって家計に負担をかけることになります。

1.2 【パート主婦が新NISAを始める注意点2】2024年10月からの社会保険適用拡大も考慮

2024年10月から社会保険の適用範囲が拡大され、従業員51人以上の企業も対象になります。

以下の3つの要件に該当する短時間労働者の場合、社会保険への加入が義務化されます。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 所定内賃金が月額8万8000円以上であること
  • 学生でないこと

社会保険に加入することで、将来受け取れる年金の金額が増えるといったメリットがありますが、給与から社会保険料が差し引かれる分、手取り額が減るというデメリットもあります。

社会保険適用拡大も考慮し、なるべく家計に負担がかからないように積立額を設定することが大切です。

では、少ない金額でも積み立てる意味はあるのでしょうか。次章にて、月1万円で積立投資を行ったケースを見ていきます。

2. 【新NISA】月1万円からコツコツ積立!利回り「3%・5%」で比較

パート主婦でも無理なく積み立てられる金額の一例として、今回は月1万円でシミュレーションを行いました。

利回り3%と5%ではどのくらいの差が出るのか、20年間積み立てたケースを比較してみましょう。

2.1 月1万円・想定利回り3%

月1万円・利回り3%2/3

月1万円・利回り3%

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 5年目:65万円
  • 10年目:140万円
  • 15年目:227万円
  • 20年目:328万円

想定利回りが3%の場合、20年目の運用収益は88万円となり、積立元本と合わせて328万円となります。

2.2 月1万円・想定利回り5%

月1万円・想定利回り5%3/3

月1万円・想定利回り5%

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 5年目:68万円
  • 10年目:155万円
  • 15年目:267万円
  • 20年目:411万円

想定利回りが5%の場合、20年目の運用収益は171万円となり、積立元本と合わせて411万円となります。

想定利回り3%と比較すると、20年間で83万円の差が生まれることがわかります。

3. リスク許容度に合った商品選択を

今回は想定利回り3%・5%でシミュレーションを行いましたが、実際の運用結果は運用してみないとわかりません。

リスクとリターンは比例関係にあるので、リスク許容度が高い人ほど大きなリターンを得られる可能性があるでしょう。

ただし、投資リスクへの考え方は人それぞれなので、まずは自身のリスク許容度を把握し、それに合った商品選択を行うことが大切です。

一般的には、株式の組入比率が高い商品ほどリスクが高く、債券の組入比率が高いほどリスクは低くなります。

投資対象となる国や地域によってもリスクの度合いは異なるので、様々な商品を比較し、お気に入りの商品を探してみてはいかがでしょうか。

【編集部よりご参考】

10月からの社会保険適用拡大を受け、調整に悩む方も多いでしょう。

参考までに、影響の大きい「厚生年金」について、現在の高齢女性が受給する月額についてご紹介します。

女性の年金月額ごとの人数

  • 1万円未満:1万8838人
  • 1万円以上~2万円未満:5649人
  • 2万円以上~3万円未満:4万9991人
  • 3万円以上~4万円未満:8万8044人
  • 4万円以上~5万円未満:7万9829人
  • 5万円以上~6万円未満:9万6142人
  • 6万円以上~7万円未満:24万7838人
  • 7万円以上~8万円未満:44万5242人
  • 8万円以上~9万円未満:67万9961人
  • 9万円以上~10万円未満:85万3550人
  • 10万円以上~11万円未満:78万4733人
  • 11万円以上~12万円未満:60万2971人
  • 12万円以上~13万円未満:42万5915人
  • 13万円以上~14万円未満:30万500人
  • 14万円以上~15万円未満:21万7785人
  • 15万円以上~16万円未満:15万8271人
  • 16万円以上~17万円未満:11万3832人
  • 17万円以上~18万円未満:7万6975人
  • 18万円以上~19万円未満:5万1987人
  • 19万円以上~20万円未満:3万6135人
  • 20万円以上~21万円未満:2万3752人
  • 21万円以上~22万円未満:1万5400人
  • 22万円以上~23万円未満:9745人
  • 23万円以上~24万円未満:5971人
  • 24万円以上~25万円未満:3370人
  • 25万円以上~26万円未満:1854人
  • 26万円以上~27万円未満:916人
  • 27万円以上~28万円未満:435人
  • 28万円以上~29万円未満:178人
  • 29万円以上~30万円未満:126人
  • 30万円以上~:326人

参考資料

加藤 聖人