ネクソンの1Q、過去最高業績を達成 10年目となる中国『アラド戦記』が好調

2018年5月10日に行われた、株式会社ネクソン2018年12月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社ネクソン 代表取締役社⻑ オーウェン・マホニー 氏
株式会社ネクソン 代表取締役 最高財務責任者 植村士朗 氏

2018年第1四半期決算説明会 CEOハイライト

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オーウェン・マホニー氏:決算電話会議へのご参加ありがとうございます。

2018年は素晴らしいスタートとなり、当第1四半期の売上収益、営業利益、四半期利益のすべてにおいて当社業績予想を上回る、過去最高の四半期業績となりました。

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売上収益と営業利益はともに2桁成長し、営業利益率は60パーセントとなりました。四半期利益は前年同期比2倍超成長しました。

好調な業績は、さまざまな地域でPCとモバイル事業の両方が堅調であったことを表しています。

前回の決算で、中国『アラド戦記』の旧正月アップデートがとても好調なスタートを切ったことをお伝えしましたが、その勢いは四半期の後半も継続し、重要な旧正月の時期にとりわけ好調でした。好調さを十分に考慮した業績予想さえも上回る結果となりました。

北米事業は、四半期全期間にわたり、Pixelberry Studiosからの寄与があったことから、売上収益が前年同期比でおよそ2倍となりました。統合後1.5四半期が経過しましたが、統合プロセスはとても順調です。

加えて、韓国のモバイル事業が2017年下半期、また2018年当第1四半期に配信を開始したゲームによって前年同期比で大きく成長しました。

当第1四半期は、主要タイトルが素晴らしい1年のスタートを切りました。10年以上サービス(提供)中のタイトルも含まれますが、これらすべてが前年同期比2桁成長を遂げました。当社ライブ運用チームの安定的かつ長期的な成長を可能とする運用力を表しています。

『アラド戦記』は来月、中国で10周年を迎えます。当第1四半期は、過去最高の四半期売上収益を記録し、前年同期比で大きく成長しました。現地通貨ベースの総売上高は、9四半期連続で前年同期比2桁成長を記録しました。

『メイプルストーリー』は4月に韓国で15周年を迎えました。全世界における当第1四半期の売上収益は、前年同期比で11パーセント成長しました。

『DomiNations』は4月に3周年を迎えました。当第1四半期における全世界での売上収益は、前年同期比で18パーセント成長し、累計総売上高は1億5千万ドルを超えました。

これらの素晴らしい結果は、当社の根幹をなすライブ運用力、また長期に渡ってゲームを成長させる能力を表しています。

以前もお伝えしましたが、長期にわたってゲームを成長させる運用力は、ゲーム業界においてはとても強力で、これを着実に実行できるゲーム会社は世界でもほんの数社に限られます。

好調な業績は、目には見えないネクソンのIPの強さも表しています。『アラド戦記』や『メイプルストーリー』は、世界中で、年齢を超えて、繰り返し訪れる何千万人ものユーザーから愛されています。

当社はこのようなシンプルなコンセプトに基づき、強固な事業を築いてきました。何年にもわたってこれらを実行できるネクソンの力が、ゲーム業界で持続的かつ着実に成長すること可能としました。

当社はまだまだ成長段階にいます。

当社には強固な既存事業があるため、次の長期ヒット作の創出のため、ゲーム開発に積極投資することができます。

ゲーム開発をさらに良い体制で行うため、韓国の開発体制を再編成しました。これまでは、1つの部署を複数のチームに分けて運営していましたが、これを7つの独立したスタジオ体制としました。これにより、人事やプロジェクトの立ち上げなど、各スタジオがより多くの裁量権を持つことになります。

この再編成は、クリエイティブな人材にクリエイティブな決断を委ね、それぞれのスタジオの文化が生まれやすい環境を作るためです。また、次世代の開発リーダーの育成も目的としています。

現在、世界中で多くのタイトルの配信を準備中です。

韓国では、FIFAワールドカップロシア大会開幕前の今月末に、『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』をローンチします。モバイル版はPC版ローンチ後、7月に配信開始です。

EA(エレクトロニック・アーツ)社が開発する新作に大きな自信を持っています。5月後半のワールドカップモードなど、第2四半期にたくさんのイベントも準備していて、とても楽しみにしています。

前作の『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』は、1,300万人を超えるアカウント数を記録しています。(この数字は)韓国の人口の4分の1に相当します。

ローンチ後の数四半期は『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』への移行期間になるため、当面は『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』から『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』へユーザーがスムーズに移行できるためのサポートに注力します。

そのため、『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』への移行期間中は、韓国の業績に一時的に影響が出ると想定しています。他のゲーム同様、このようなライブ運用への投資が、長期的により持続的な成長をもたらすと考えています。

また韓国では、当第2四半期に新作MMORPG(※多人数で同時に接続できるオンラインRPG)『KAISER』をローンチします。日本は、第1四半期は減収でしたが、『OVERHIT』、『DURANGO: Wild Lands』、『GIGANT SHOCK』など、10作のモバイルゲームを2018年中にローンチする計画を発表しています。

その他の地域では、『Durango: Wild Lands』、『Darkness Rises』、『メイプルストーリーM』など、複数をローンチする予定です。

当社は、強力なIPを持ち、業界トップクラスの運用力でIPを成長させ、更なる豊富なパイプラインを準備しています。私はネクソンの将来にこれまで以上に期待しています。

それではこれよりCFOの植村から第1四半期の業績と、第2四半期の見通しについて説明いたします。

第1四半期 業績ハイライト

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植村士朗氏:それでは当第1四半期業績の説明に移ります。詳細は当社IR Webサイトに掲載の「2018年第1四半期 決算説明資料」に記載がありますので、そちらをご確認下さい。

売上収益は、会計基準ベースで前年同期比21パーセント増加、一定為替レートベースで18パーセント増加の905億円となり、当社の業績予想レンジ上回る着地となりました。

営業利益は547億円、四半期利益は466億円となり、それぞれ当社の業績予想を上回りました。主に、中国『アラド戦記』の旧正月アップデートの好調が継続したことにより、売上収益は当社業績予想を上回る着地となりました。

営業利益は当社業績予想を上回りました。利益率の高い中国事業からの売上収益が予想を上回ったこと、また人員増が計画以下だったことなどにより、人件費が予想を下回ったことが主な要因です。

四半期利益も当社業績予想を上回りました。当第1四半期中に米ドルに対して、主に円高が進行したことにより、米ドル建ての現金預金等について為替差損22億円が発生した一方で、営業利益が当社業績予想を上回ったことが主な要因です。

中国/韓国 - ハイライト

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当第1四半期の中国の売上収益は業績予想を上回りました。(要因は)主に『アラド戦記』の好調によるものです。

『アラド戦記』は、2月1日に旧正月アップデートを実施しました。期間限定でプレイできる、けもの種族をテーマとしたダンジョンの追加や、ダンジョンに合わせたアバターパッケージ販売を行い、ユーザーから好評を博しました。

旧正月アップデートの好調が2月の中旬以降も継続し、とりわけ2月の旧正月の時期が好調であったことから、売上収益は業績予想を上回りました。

例年、第1四半期は、旧正月の影響による強い季節性が見られます。当第1四半期も、強い季節性により、中国『アラド戦記』の売上収益、ARPPU(課金ユーザー1人あたりの平均月間売上高)、MAU(月次アクディブユーザー数)、課金ユーザー数はいずれも前四半期比で増加しました。

前年同期比では、主に旧正月のアバターパッケージ販売が好調であったことから売上収益およびARPPUが増加しました。

MAUは減少しました。旧正月アップデートに加えてレベルキャップ開放を行ったことで、MAUがとても高い水準にあった前年度第1四半期との比較であるためです。

課金ユーザー数はおよそ横ばいとなりました。

第1四半期の韓国の売上収益は、期中に対韓国ウォンの為替レートが円高に推移したことにより、当社業績予想を下回りました。為替変動の影響を除くと、当社業績予想レンジの下限での着地となりました。

モバイルゲームの売上収益は、2017年下半期に配信を開始した『OVERHIT』、『AxE』、また当第1四半期に配信を開始した『熱血江湖 M』、『Durango: Wild Lands』からの寄与により、前年同期比で大きく成長しました。

PCオンラインゲームの売上収益は、前年同期比で減少しました。

旧正月のプロモーションが好調であったことなどにより、『メイプルストーリー』の売上収益が前年同期比で増加しました。

一方で、『アラド戦記』が2016年下半期に実施した大型アップデートの効果の継続により、特別に好調であった前第1四半期との比較であったこと、また『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』が『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』へのサービス移行時期が近いことから、売上収益が前年同期比で大きく減少し、韓国のPCオンラインゲームの売上収益は前年同期比で減少しました。

『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』については、バージョンアップした次作『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』を昨年11月にユーザーに対して公表し、同時に『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』から『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』へサービスを移行する計画を発表しました。

サービス移行に向けての準備期間中は、保有する資産の移管方法や移管システムに対する不安などから、通常ユーザーがゲーム内での課金を一時的に控える減少が生じます。このため、当第1四半期は当社の想定どおり、売上収益が前年同期比で大きく減少しました。

4月に資産の移管方法詳細をユーザーに発表しましたが、引き続き5月後半の『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』ローンチ後から数ヶ月間は、ユーザーがスムーズに移行できるためのサポートとユーザーベースの構築に注力するため、通常運用時と比べて売上収益が落ち込むことを見込んでいます。

ただし、これは新タイトル移行に伴うプロセスであり、『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE

4』へユーザーをスムーズに移行したあとは、このタイトルを成長させていきたいと考えています。

モバイルゲームの増収をPCオンラインゲームの減収が上回ったことから、韓国事業全体の売上収益は前年同期比で微減となりました。

日本/北米/欧州およびその他の地域 - ハイライト

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第1四半期の北米の売上収益は、前第4四半期から連結子会社となったPixelberry Studiosからの寄与により、前年同期比でおよそ2倍となりました。

当第1四半期の欧州およびその他の地域の売上収益は業績予想を上回りました。(要因は)おもにPixelberry Studiosからの寄与によるものです。

Pixelberry Studiosは米国を拠点とし、北米を主要地域とする開発スタジオであるため、業績予想の作成時には、簡便的に同社の売上収益をすべて北米地域に含めていました。

当第1四半期で、Pixelberry Studiosの売上収益を初めて四半期全期間に渡り連結するにあたり、売上収益を地域別に分類しました。その結果、欧州およびその他の地域の売上収益は業績予想を上回りました。

なおPixelberry Studios全体での売上収益は、業績予想の上限値での着地となりました。

Pixelberry Studios - 第1四半期売上構成比率

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当第1四半期は、四半期全期間に渡りPixelberry Studiosを連結対象とする初の四半期であるため、ご参考までに地域別売上構成比率を決算説明資料10ページに記載しています。詳細はそちらをご覧ください。

2018年度第2四半期 業績見通し

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2018年度第2四半期業績見通しの説明に移ります。

2018年度第2四半期の売上収益は、会計基準ベースで前年同期比4パーセントの減少から4パーセントの増加、一定為替レートベースでは7パーセントから1パーセントの増加となる、451億円から491億円のレンジを予想しております。

中国および北米地域においては前年同期比で増収が見込まれる一方で、韓国、日本、欧州およびその他の地域では減収が見込まれることから、全体では前年同期比で売上収益が微減から微増の間となることを予想しています。

営業利益は105億円から135億円のレンジを予想しております。

四半期利益は112億円から138億円のレンジを予想しております。

2018年度第2四半期及び通期 地域別業績見通し

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中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』に対し、労働節の時期に合わせたTier1コンテンツアップデートを4月26日に実施しました。また、6月には10周年記念アップデートも予定しています。

4月の課金ユーザー数は前年同期比で高い水準にあった一方で、ARPPUは前年同期比で減少しました。

これらの状況を踏まえて、当第2四半期の『アラド戦記』の売上収益は、前年同期比で微増することを予想しています。

韓国では、先ほどの説明どおり、『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』および「EA SPORTS™️ FIFA Online 3M」がサービス移行に伴い、売上収益が前年同期比で大きく減少することが見込まれます。

『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』については、PCのサービスを5月末から、またモバイルのサービスを7月末から開始する予定です。

『EA SPORTS™️ FIFA Online 3』および「EA SPORTS™️ FIFA Online 3M」は8月にサービス終了予定となっております。

その他のPCオンラインゲームについては、『サドンアタック』および『アラド戦記』の売上収益が前年同期比で減少することが予想されます。

一方、モバイルの売上収益は、2017年下半期に配信を開始した『OVERHIT』や『AxE』、また当第2四半期に配信開始予定の『KAISER』などからの寄与によ

り、前年同期比で増加することが見込まれます。

全体では、減収要因が増収要因を相殺し、韓国の売上収益は前年同期比で微減から横ばいとなることを予想しております。

日本では、当第2四半期に配信開始予定の『OVERHIT』からの寄与を見込む一方で、『HIT』、『HIDE AND FIRE』およびブラウザゲームなどの売上収益の減少が見込まれることから、前年同期比で減収を予想しています。

北米ではPixelberry Studiosからの寄与により、前年同期比で増収を見込んでいます。

欧州およびその他の地域では、Pixelberry Studiosからの寄与により、欧州の売上収益が前年同期比で増加することを見込む一方で、その他の地域における『真・三國無双 斬』が大きく減少することが見込まれることから、前年同期比で減収を予想しています。

2018年度第2四半期営業利益見通し

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2018年第2四半期における営業利益は、105億円から135億円のレンジを予想しており、前年同期比で36パーセントから17パーセントの減少となる見通しです。

対前年同期での増益要因としては、おもに中国事業およびPixelberry Studiosからの寄与による売上収益の増加です。

また、2017年第2四半期で発生した減損損失22億円を、2018年第2四半期では見込んでいないことによるその他の費用の減少効果が挙げられます。

対前年同期での減益要因としては、従業員数の増加やストックオプション費用の増加などによる、人件費の増加が挙げられます。

また、『EA SPORTS™️ FIFA ONLINE 4』、『OVERHIT』および『KAISER』などの新作のプロモーションや、『Choices: Stories You Play』に係るプロモーションなどによる広告宣伝費の増加です。

営業利益を上限値で見た場合、減益要因が増益要因よりも大きいことから、営業利益は前年同期比で減少することを見込んでいます。

記事提供:ログミーファイナンス

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