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(初公開日:2022年6月20日)

高齢者への国からの年金支給額が2022年4月から0.4%引き下げられています。こういったニュースを耳にすると、現役世代の方は、「年金を受け取る立場になった時に、いったいどれくらい受け取れるのだろう」と不安になるでしょう。

現代は年金だけに頼らない自助努力が必要なのはいうまでもありませんが、年金の大体の受給額がわかれば、どれくらい老後に向けて貯めれば良いのかも少しみえてくるはずです。

そこで今回は、年金受給者である60歳~90歳を1歳刻みにして、国民年金と厚生年金の受給額をみていきたいと思います。

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1. 「国民年金と厚生年金」年金制度のおさらい

まずは簡単に年金制度の確認です。

日本の公的年金制度は「国民皆年金」となっています。

20歳以上の全ての人が加入する国民年金と、会社員が加入する厚生年金などによる、いわゆる「2階建て」と呼ばれる構造になっています。

【写真1枚目/全4枚】日本の公的年金制度は2階建て

【写真1枚目/全4枚】日本の公的年金制度は2階建て

出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

国民年金のみに加入している人(自営業者などの第一号被保険者)は、毎月保険料を自分で納めます。

厚生年金や共済年金に加入している人(会社員や公務員などの第二号被保険者)は、毎月の保険料を会社と折半で負担し、保険料は毎月の給料から天引きされます。保険料は収入に応じて変わります。

専業主婦など扶養されている人(第三号被保険者)は、個人としては保険料を負担する必要はありません。

老後には全ての人が「老齢基礎年金」を、厚生年金などに加入していた人は、それに加えて「老齢厚生年金」などを受け取ることができます。

このように、公的年金制度は、基本的に日本国内に住む20歳から60歳の全ての人が保険料を納め、その保険料を高齢者などへ年金として給付する仕組みとなっています。