2. 手取り額は「年金振込通知書」で確認できる
厚生年金や国民年金は、額面金額から前章で解説した4つのお金が天引きされ、最終的な手取り額は「年金振込通知書」で確認できます。
年金振込通知書とは、銀行の口座振込で年金を受給している方に対し、毎年6月に毎回支払われる年金額を通知する書類です。記載されているのは、6月から翌年の4月までの支給金額です。
また、年金支払額や受取金融機関が変更された場合にも、そのたびに送付されます。ちなみに、年金支払額が変更になる事由としては以下のことが挙げられます。
- 65歳になり老齢基礎年金に振替加算が加算された
- 退職し、厚生年金保険の加入者でなくなったため年金額が再計算された
- 複数の年金が受給可能になったため、一方の年金の一部または全部が支給停止になった
など
では、年金振込通知書の見本を元に、記載されている内容を確認していきましょう。
年金振込通知書には、上記見本の通り(1)~(7)の7つの項目が記載されています。それぞれの項目と内容は以下の通りです。
- 年金支払額
1回の支払日に受け取れる年金額(天引き前)です。
- 介護保険料額
年金から天引きされる介護保険料の金額です。
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料
年金から天引きされる後期高齢者医療保険料や国民健康保険料の金額です。なお、天引きの対象になっている場合のみ記載されます。
- 所得税額および復興特別所得税額
年金支払額から社会保険料(介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民健康保険料)と各種控除(扶養控除など)を差し引いた金額に、5.105%の税率を掛けた金額を納付します。
- 個人住民税額
年金から天引きされる個人住民税の金額です。
- 控除後振込額
年金額から天引きされる社会保険料や所得税額、個人住民税額を差し引いた金額で、実際に振り込まれる金額のことです。
- 振込先
年金が振り込まれる銀行名と支店名が記載されています。
年金振込通知書がお手元に届いた際には、記載されている内容を必ず確認しましょう。
最後に、現在の老齢年金世代が受給する年金額がどのくらいかをご紹介しておきます。
老後対策のご参考にご確認ください。