単身世帯のみなさんは、どのようなお金の使い方をしているのでしょうか。今回は「家計調査報告(家計収支編)」平成29年(2017年)平均速報結果の概要をもとに見ていきましょう。

単身世帯の家計支出の月平均は約16万円!

2017年の単身世帯の家計支出は月平均で16万1623円。そのうち、最も多いのが食料(食費)の3万9649円となっています(消費支出に占める割合は24.5%)。

また、交通・通信(交通費・通信費)は1万8825円(同11.6%)、気になる交際費は1万5803円(同9.8%)です。ちなみに単身世帯全体の平均年齢は58.6歳、持家率は56.7%となっています。

世代ごとの消費支出の特徴とは

上記は単身世帯全体ですが、次に年齢階級別のデータを見てみましょう。年齢階級は大きく(1)35歳未満、(2)35から59歳、(3)60歳以上の3つに分かれています。以下は年齢階級別それぞれの特徴です。

35歳未満の単身世帯

  • 平均年齢:26.6歳
  • 持家率:2.2%
  • 消費支出:15万5808円
  • 食料:3万9510円(消費支出に占める割合は25.4%)
  • 交通・通信:2万2848円(同14.7%)
  • 教養娯楽:1万7155円(同11.0%)

35から59歳の単身世帯

  • 平均年齢:49.2歳
  • 持家率:44.8%
  • 消費支出:19万2311円
  • 食料:4万5883円(同23.9%)
  • 交通・通信:2万5156円(同13.1%)
  • 教養娯楽:2万1089円(同11.0%)

60歳以上の単身世帯

  • 平均年齢:73.9歳
  • 持家率:80.4%
  • 消費支出:14万8358円
  • 食料:3万6604円(同24.7%)
  • 交通・通信:1万4370円(同9.7%)
  • 教養娯楽:1万7546円(同11.8%)

年齢とともに増加する光熱・水道費、交際費

ところで、光熱・水道費は単身世帯全体では消費支出の約7%程度ですが、この項目は世代別に比率がかなり異なります。具体的には、35歳未満の月平均額は6959円で消費支出に占める割合は4.5%、35から59歳では1万1191円で同5.8%となっています。

これが、60歳以上になると1万2928円で同8.7%にまで上昇します。日中家にいる時間が長くなるからでしょうか。このように、年齢とともに光熱・水道費が増加しているのが分かります。

また、交際費も年齢とともに増加します。35歳未満では1万1780円で消費支出に占める割合が7.6%、35から59歳では1万3558円で同7.1%に対し、60歳以上になると1万8232円で同12.3%となっています。

さらに、比率としては交際費ほどではありませんが、保険医療への支出も年齢とともに増加します。

年齢を重ねると被服及び履物への消費は減少する

最後に年齢とともに減少する消費について見てみましょう。被服及び履物は年齢が上がると消費額は減少していきます。

35歳未満では7712円で消費支出に占める割合が4.9%あるのに対し、35から59歳では6975円で同3.6%、60歳以上では4341円で同2.9%へと下がります。ファッションへの意識・興味は年齢とともに薄れるのかもしれません。

ーみなさんの暮らしと比べて支出の多い項目・少ない項目は何でしょうかー

青山 諭志