2. 実家暮らしでも貯蓄ができない原因は?
実家暮らしは一人暮らしに比べてお金を貯めやすいものの、実際には貯められない人もいるでしょう。実家暮らしでも貯蓄できない人にはどのような原因があるかを解説します。
2.1 金銭管理のスキルが育たない
実家暮らしで生活費のやりくりをしない場合、金銭管理のスキルや節約意識が育たないおそれがあります。
生活費の主要な部分を親が負担していると、金銭管理の必要性をそれほど感じないためです。
無計画にお金を使っていても赤字にならなければ、心配するほどではないと考える人もいるでしょう。
その結果、貯蓄が疎かになり、十分な収入があってもお金が貯まらなくなってしまいます。
2.2 将来設計が不明確
実家暮らしの独身者の中には、明確な将来設計を持たない人もいるでしょう。結婚やマイホーム購入のような大きなライフイベントがない場合、将来へのビジョンが描けません。
貯蓄の必要性も感じにくく、目先の支出を優先してしまいがちです。目標を持たない人は、お金を貯めるのが難しいといえます。
2.3 親への経済的な依存
実家暮らしをしているうちに、親に経済的に依存してしまう場合があります。
子どもと一緒に暮らしていると、子どもが負担すべきお金を出してしまう親もいるでしょう。その結果、子どもも親に経済的に依存してしまい、自立できなくなってしまうおそれがあります。
実家暮らしをしていても、お金のけじめは必要であると親子で認識しましょう。
3. 実家暮らしの人が確実に貯蓄するコツ
実家暮らしの人は余裕資金があり、自分の心がけ次第で貯蓄は可能です。ここでは、実家暮らしの人が確実に貯蓄するコツを解説します。
3.1 先取り貯蓄を実践する
実家暮らしの人も毎月の給与が支給されたら一定の金額を貯蓄に回し、残りで被服費や交通費・通信費などをやりくりしましょう。
収入から一定額を貯蓄し、残りで生活費をやりくりすることを「先取り貯蓄」といいます。
支出の残りを貯蓄しようとしても上手くいかない人も多いでしょう。
毎月の収支を見直し、無理のない金額を先に貯蓄してしまうと、お金を使いすぎてしまう人でも貯められるものです。
3.2 貯蓄する仕組みを作る
給与天引きの財形貯蓄などを利用して自動的に貯蓄すると、誰でもお金を貯められるようになります。勤務先に財形制度がない人は積立預金や投資信託の積立などを活用してもよいでしょう。
このような自動的な積立をする場合、金額が多すぎて必要なお金が足りなくなっては本末転倒です。自分の収支を確認し、確実に貯められる金額を貯蓄に回すようにしましょう。
4. 実家暮らしを貯蓄のチャンスと考えましょう
実家暮らしは一人暮らしより貯蓄に有利な環境であり、収入によりますが手取りの40%程度を貯蓄に回せると考えられます。
今まで貯蓄をしてこなかった人は金銭管理を心がけ、毎月の予算を決めるところから始めてみましょう。
無理のない金額を貯蓄に回し、お金を貯める習慣をつけることが大切です。
参考資料
松田 聡子