3. 年収を高めるためのポイント

女性が年収を高めていくためには、次のようなポイントを踏まえて、キャリア形成を進めていくのがよいでしょう。

3.1 正社員・総合職を目指すのが望ましい

現代においては同じ職務内容・成果がある人材同士で、性別を理由に給与・昇進の格差を設けることは禁じられています。

それでも女性の平均年収が伸びない背景には、非正規雇用など正社員以外のキャリアを選択している方が多いという背景が考えられます。

同じ企業の中でも、総合職、地域限定職、非正規雇用といった形で職種が異なるケースがしばしばあります。

それぞれに求められる役割が違うため、実質的に年収水準に格差が生じる場合が少なくありません。

年収水準を高めるためには、総合職や専門性の高い職種などで長期にわたりキャリア形成をするのが有効です。

結婚・子育てを経てもキャリアを継続できるよう、育休・産休などの制度が整った企業に就職するのもひとつの対策となります。

3.2 女性の平均年収が高い業種を選ぶ

平均年収は業種によっても大きく異なるため、平均年収が高い業種を選ぶのも有効な対策です。

たとえば、次のような業種は、女性の平均年収が相対的に高い業種です。

  • 電気・ガス・熱供給・水道業:561万円
  • 情報通信業:459万円
  • 金融業・保険業:445万円

これらの業種の企業に就職して、さらに長期にわたりキャリアを積めば、女性でも年収600万円に到達する可能性を高められるでしょう。

4. まとめにかえて

株式会社ユニークピースの調査によると、職場復帰後のママが考える理想の年収は「平均495万5000円」という結果になりました。

ただし、平均年収でみると女性はどの年代でも300万円台となっており、正社員としての復帰が難しい現状がうかがえます。

望まれる働き方は、もちろん家庭によって異なります。ライフステージにおいて子育てや介護を優先する時期はやってきますし、配偶者の転勤の有無にも左右されるでしょう。

年収アップを望むステージに経ったとき、今後のキャリアについて考えていきたいですね。

参考資料

太田 彩子