「人生100年時代」といわれますが、100年と考えると、まだ70歳代は老後が始まったばかりといえそうです。

一方で、厚生労働省「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によれば、健康上の問題で日常生活に制限のない期間(健康寿命)は令和元年時点で男性が72.68年、女性が75.38年となっています。

【写真1枚目/全4枚】健康寿命の推移は?2枚目から70歳代の貯蓄の円グラフもチェック

出所:厚生労働省「令和5年版高齢社会白書(全体版)第2節 高齢期の暮らしの動向(2)」

70歳代は健康寿命を迎えたり、またなかにはパートナーと死別をしてひとりになるなど家庭環境に変化が訪れる方もいる年代。

現代は長く働き続ける方も多いですが、健康寿命を迎えると働き続けるのは難しいところもあるでしょう。

長い老後を考えれば、70歳代でまとまった貯蓄を保有しておきたいところですが、現代シニアはどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。

1. 65歳以上の世帯では夫婦のみ世帯と単身世帯が多い

まずは厚生労働省「令和5年版高齢社会白書(全体版)」より、65歳以上の者のいるの世帯の構成割合を確認しましょう。

65歳以上の世帯を見ると、最も多いのは夫婦のみの世帯で32.0%、次に単身世帯で28.8%となっており、ともにおよそ3分の1を占めています。次に、親と未婚の子のみの世帯が約2割となっています。

単身世帯をみると、1995年には17.3%でしたが、基本的に年々増加しているのがわかります。

おひとりさま増えてきていますし、また家族のかたちは時を経て変わるものですから、現役時代から先を想定したマネープランやキャリアプラン、ライフプランを考えてきたいところでしょう。