4. 給付額モデル(1956年4月2日以後生まれの方)をシミュレーション!
それでは、実際に給付される「年金生活者支援給付金」の金額がどのくらいになるのか、目安をシミュレーションしてみました。
なお、それぞれの計算結果に50銭未満の端数があったときは切り捨て、50銭以上1円未満の端数は切り上げて計算します。
4.1 納付済月数が300月、全額免除月数が60月、未納120月の場合
- 5310円 × 300月 ÷ 480月=3318.75円 → 3319円
- 11333円 × 60月 ÷ 480月=1416.625円 → 1417円
合計 3319円 + 1417円 = 4736円(月額)
障害年金生活者支援給付金は、2つの要件を満たす必要があります。
- 障害基礎年金を受給している
- 前年の所得額が472万1000円+扶養親族の数 × 38万円以下である
※同一生計配偶者のうち70歳以上の方や老人扶養親族の方は48万円、特定扶養親族または16歳〜18歳の扶養親族の場合は63万円となります
「障害年金生活者支援給付金」の給付額は、障害等級1級の方は月額6638円、障害等級2級の方は月額5310円です。
遺族年金生活者支援給付金は、2つの要件を満たす必要があります。
- 遺族基礎年金を受給している
- 前年の所得額が472万1000円+扶養親族の数 × 38万円以下である
※同一生計配偶者のうち70歳以上の方や老人扶養親族の方は48万円、特定扶養親族または16歳〜18歳の扶養親族の場合は63万円となります。
遺族年金生活者支援給付金の給付額は月額5310円ですが、複数のお子さんが遺族基礎年金を受給している場合、5310円を子の数で割った金額をそれぞれ受給できます。
さまざまなケースが考えられるため、まずは公的な窓口で自分に当てはまるものがあるか、そして具体的にどのくらいの金額になるかを確認してみてください。
5. まとめにかえて
この給付金の金額は、毎年変わるもの。制度への知識に対しては、常にアップデートが必要だといえるでしょう。
また、給付金の受給には、年金生活者支援給付金請求書の提出が必要となります。
手続きを忘れると受給できない上、遅れた場合には請求した月の翌月分からの支払いとなることもあります。
制度への関心がある方は早めに窓口での相談や請求手続きを検討しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 生命保険文化センター「老齢年金生活者支援給付金について知りたい」
香月 和政