5. 老齢年金全体の平均年金月額はいくら？
先ほど年齢別の平均年金月額をみましたが、全体の平均年金月額も確認しましょう。
5.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額：14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額：16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額：10万4878円
※国民年金部分を含む
全体では月14万円台となりましたが、男女別に見ると約6万円の差があります。
これは女性の方が男性に比べて賃金が低くなる傾向にあることや、育児や介護などのライフイベントで働き方が変わりやすいことなどが理由と考えられます。
このような格差は徐々になくなっていくと思われますが、完全に男女差がなくなるのはまだ時間がかかりそうです。
5.2 国民年金（老齢基礎年金）の受給額
- 〈全体〉平均年金月額：5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額：5万4426円
国民年金の平均月額は5万円台で男女差はありませんでした。
6. まとめにかえて
今回は今のシニアが受け取っている年金の一覧を年齢ごとに確認してきました。年金の受給額は現役時代の働き方や収入に応じて個人間で大きな差がでます。
まずは、自身の年金受給額を「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で詳しく確認しておきましょう。
そして、「自分が将来受け取れる年金見込み額だけでは老後が不安」と感じた場合は、今からコツコツ老後資金の準備をしていきましょう。
老後資金の準備には毎月の定額貯金で準備する方法もあります。しかし、数千万円単位のお金を預金だけで準備するのは、現実的に考えて無理があると感じる方も多いでしょう。
今は、iDeCoやNISAなどの資産運用を活用しながら効率的に資産を増やしていく方法もあります。
限られた時間の中で老後資金を準備して豊かな老後を送るために、投資しながら老後に備えてみるのも一案です。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「Q年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和6年財政検証の基本的枠組み、オプション試算（案）について」
鶴田 綾
