総務省統計局は、2024年4月19日に「消費者物価指数 2024年3月分」を発表しました。
生鮮食品を除く総合指数は、2023年3月比で2.6%上昇しています。
物価高による家計の圧迫は、現役世代だけでなく年金で生活する高齢者にも影響するでしょう。
では、6月から支払われる2024年度分の年金額は、いくらになるのでしょうか。
今回は、厚生年金の支給額について解説します。
記事の後半では、物価高で生活が苦しい年金生活者を支える制度「年金生活者支援給付金」についても解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
1. 国民年金と厚生年金の受給額はいくら?
厚生年金をはじめとする公的年金の受給額は、毎年改定されます。
2024年度の国民年金と厚生年金は、それぞれ原則2.7%の引き上げとなりました。
標準モデルの年金額と、実際に受給している人の平均受給額をそれぞれ確認しましょう。
1.1 標準モデルの受給額
標準的な夫婦2人分の年金額は23万483円で、2023年度に比べて6001円増える見通しです。
標準モデルとは、平均標準報酬43万9000円で40年間就業した夫と、専業主婦だった妻などが想定された年金額です。
なお、国民年金は満額で6万8000円となりました。
では、実際に年金を受け取っている平均受給額について確認しましょう。
1.2 実際の年金の平均受給額
厚生労働省が2023年12月に公表した「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度における厚生年金の平均受給額は、14万4982円でした(国民年金を含む)。
65歳の男女別に見ると、男性の受給額は16万7388円、女性の受給額は10万9165円となりました。
もし夫婦2人が共働きの場合、厚生年金として受け取れる平均額は、27万6553円となります。
一方、国民年金だけしか受給しないケースなどにおいて、公的年金の受給額が少ない場合は、公的な支援が受けられます。
では、年金生活者を支える制度の1つ「年金生活者支援給付金」について解説しましょう。
2. 年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金は、公的年金に上乗せして支給する給付金です。
年金生活者支援給付金は、以下の3つに分かれます。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
それぞれ対象となる要件と、実際に支払われる給付額について確認しましょう。
2.1 年金生活者支援給付金の支給要件
年金生活者支援給付金の支給要件は、以下の通りです。
それぞれの基礎年金を受給しながら、前年の所得が一定額より下回っている場合に支給されます。
また、老齢年金生活者支援給付金の場合、同一世帯の全員が住民税非課税でないと支給されません。
年金生活者支援給付金を受け取る場合、請求書に必要事項を記入する必要があります。
受給開始年齢の誕生日よりも前に、年金事務所に提出してください。
請求書は、65歳になる3ヵ月前に送付されますが、繰上げ受給を検討している場合は、請求書を自身で取り寄せて請求します。
支給要件を満たす場合、2年目以降の手続きは不要です。
では、実際の支給額がいくらになるか確認しましょう。
3. 年金生活者支援給付金の支給額
年金生活者支援給付金は厚生年金や国民年金と同じく毎年支給額が改定されるしくみです。
2024年度は3.2%の増額改定となる見込みです。
3.1 老齢年金生活者支援給付金の支給額
年金生活者支援給付金は、月額5310円に保険料納付済期間を計算して支給されます。
実際の給付額は以下の通りです。
国民年金保険料を480ヵ月支払っていた場合、月額5310円が支給されます。
3.2 障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金の支給額
それぞれの給付額は、以下の表の通りです。
2023年度と比べて、2024年度の支給額は3.2%の増額改定となりました。
以上から、年金生活者支援給付金の支給要件に該当している場合は、手続きをしてください。
では、年金生活者支援給付金における注意点について確認しましょう。
4. 年金生活者支援給付金の注意点
年金生活者支援給付金の注意点は、所得要件の考え方です。
老齢年金生活者支援給付金の場合、公的年金等の収入と他の所得との合計額が、88万1200円以下である必要があります。
収入には、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含みません。
年金生活者支援給付金を請求する場合、非課税となる収入を含めないように注意しましょう。
5. 年金生活者支援給付金は忘れず請求しましょう
年金生活者支援給付金は、書類提出後に審査が行われます。
審査後、給付金の支給が決定した場合、年金額に上乗せされる予定です。
年金生活者支援給付金は、公的年金と同じ口座に、偶数月の原則15日に支払われます。
2024年度の支給分は、6月14日から支給される見通しです。
給付金を受け取るためには、申請する必要があります。
支給要件に当てはまる人は、忘れずに申請してください。




