老齢厚生年金や老齢基礎年金(国民年金)は老後の生活を支える大きな柱です。
2024(令和6)年4月分から支給額が増額となります。
しかし、この年金が振り込まれるのは「6月から」となり、実際に手元で確認できるのはもう少し先のことです。
とはいえ、年金が増額というだけでウキウキした気分になる方は多いでしょう。
ただ、注意したいのは、年金からは税金や社会保険料が天引きされるということ。増額したからといって、その分がそのまま手取りとなる訳ではありません。
今回は、6月に支給となる年金額と、そこから天引きされるものについて解説します。
1. 2024(令和6)年度の年金額は前年度から2.7%の引き上げ
厚生労働省によると、2024(令和6)年度の年金額は、前年度から2.7%の引き上げとなります。
支給額は次のとおりです。
1.1 国民年金だけに加入している自営業者や主婦などがもらう老齢基礎年金
国民年金は20~60歳までの40年間加入義務があり、すべての期間を納めた場合は、以下のとおりの金額が受取れます。
- 老齢基礎年金の満額:月6万8000円(+1750円)
1.2 厚生年金に加入している会社員や公務員がもらう老齢厚生年金
夫は40年会社で就業、その間の平均的な収入が43万9000円、妻は専業主婦というモデルケースの場合、以下が受給額の目安となっています。
- 夫婦2人分老齢基礎年金含む満額:月23万483円(+6001円)
増額した4月分が実際に支給されるのは6月(4月・5月分)からです。
年金の支給日は、年に6回あり、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)の15日に、前月分と前々月分がまとめて入金されます。
ちなみに、2024年6月15日は土曜日なので、前日の金曜日に繰上げて振り込まれます。
次は、年金から天引きされるものについてみていきましょう。