2. 【子育て支援金】どうやって納めるの?実際の負担額はいくらなの?
この章では、実際に我々が納める「支援金」制度のお金の仕組みをご紹介します。
2.1 【徴収の方法】公的医療保険に上乗せして納める
「子ども・子育て支援金」は社会全体で子育てを支える理念のもと、個人や企業などから公的医療保険料に上乗せして集めるもの。
2028年度には、新たな少子化対策の財源3.6兆円のうち総額1兆円の「支援金」を個人と企業から集める予定です。
実際に納める支援金の負担額は所得に連動し、医療保険料の5%ほどになる見込みとのこと。会社員と自営業者など加入する医療保険の種類によっても異なるため、注視する必要があるでしょう。
2.2 【政府の試算】国民1人あたりの平均:2026年度は月250円程度
それでは、一人当たりいくら負担する形となるのでしょうか。政府の試算で詳しく見ていきます。
政府は資料のなかで、徴収開始される2026年度には全制度平均で月250円程度、満額となる2028年度は、ひと月450円程度になるという試算を発表しました。
具体的な制度名で分けて考えられたシミュレーション結果は以下の通りです。
【2026年度:上乗せ見込みの保険料額】※平均的な所得の場合
- 中小企業の協会けんぽ:被保険者一人当たり400円
- 大企業の健保組合:被保険者一人当たり500円
- 公務員などの共済組合:被保険者一人当たり550円
- 国民健康保険(市町村国保):一世帯あたり350円
- 後期高齢者医療制度:200円(※低所得者の軽減措置あり)
子育てへの支援が拡充されているなかで、実際にかかる費用が気になるところ。次の章では、中学校にかかる費用がどれくらいなのかについて見ていきましょう。
3. 【学費一覧表】中学校3年間でかかる学費の総額は?
文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」から、中学校の学習費を公立と私立に分けて一覧表にしました。
3.1 <中学校でかかる年間の費用>
- 公立…53万8799円(13万2349円、3万7670円、36万8780円)
- 私立…143万6353円(106万1350円、7227円、36万7776円)
※()内は学校教育費、学校給食費、学校外活動費の順
公立中学は、学習費総額53万8799円のうち、学校教育費が13万2349円、学校給食費が3万7670円、習い事などの学校外活動費が36万8780円かかっています。
私立中学は、学習費総額143万6353円のうち、学校教育費が106万1350円、給食費が7227円、学校外活動費が36万7776円かかっています。
さらに、私立中学や中高一貫校を受験する場合には受験対策が必要になります。「中学から先はずっと私立」というケースでは、小学校中学年頃から学費負担が増える可能性は捨てきれません。
私立への進学を予定しているなら、これらの費用をどのように捻出するのかご家庭で話し合っておくとよいでしょう。
次の章からは、2024年12月に前倒しが決定した「児童手当」の内容をおさらいしていきます。