4. 国民年金・厚生年金の受給額一覧。ボリュームゾーンは？
国民年金と厚生年金に見られる個人差は、同資料の年金月額階級別受給権者数にて確認できます。
まずは国民年金の個人差を見てみましょう。
4.1 国民年金（老齢基礎年金）
- 〈全体〉平均年金月額：5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額：5万4426円
国民年金の平均月額のボリュームゾーンは6～7万円です。
国民年金は保険料が一律であることから、受給額に大きな個人差はありません。
2024年度の国民年金の満額は月額6万8000円ですので、ほとんどの方が満額に近い金額を受け取っている様子です。
4.2 厚生年金
- 〈全体〉平均年金月額：14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額：16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額：10万4878円
※国民年金部分を含む
上記を見ると、国民年金に比べて厚生年金の受給額は個人差が大きいことが分かります。
全体平均である約14万4000円未満の人もいれば、月額30万円以上もの年金を受給している人もいます。
ボリュームゾーンは男性が17～18万円未満、女性は9～10万円未満となっており、男女で約6万円の差があります。
これは、女性が出産や介護などのライフイベントに合わせて働き方を見直すことにより、加入期間が短くなることなどが背景にあると考えられています。
5. 年金見込み額を把握して、老後に向けた資産形成を
本記事では国民年金・厚生年金の平均月額を一覧表で確認してきました。
記事内でもご紹介した通り、年金受給額には個人差があります。
とくに、現役時代の年金加入期間や年収が影響する厚生年金は、個人差が大きく出ます。
ご自身の年金見込み額を知りたい方は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておきましょう。
今後、日本はますます少子高齢化が進む見込みです。
今のうちから年金だけに頼りすぎない資金計画を立てておく必要がありそうですね。
参考資料
中本 智恵
