LIMOが2023年下半期にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。

(初掲載*2023年11月18日)

今年も残り1ヶ月とちょっとですね。

筆者は普段から資産運用の相談を数多く受けるのですが、ここ最近ホットな話題は「新NISA」です。

2024年から現行の「一般NISA・つみたてNISA」から形を変え、新NISA「つみたて投資枠・成長投資投資枠」として生まれ変わることになっています。

相談者の話をよくよく聞いてみると、みなさん「老後が心配だ」と口をそろえて仰います。

特に年金に対する不安は大きいようで、「自分で何とかしなければ」と思い、NISAを始め、老後に向けて何かしら行動に移そうとしている方が増えているように感じます。

老後の年金への不安の声はよく耳にしますが、実際に年金を受給している人は、どれくらい受け取っているのでしょうか。

本当に年金だけで老後を乗り切るのは難しいのでしょうか。

そこで今回は、いま年金を受け取っている60歳~89歳の人にスポットを当て、厚生年金や国民年金の受給額についてみていきたいと思います。

日本の公的年金「厚生年金&国民年金」とは?

最初に、日本の公的年金制度について仕組みや特徴をおさらいしておきます。

公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2種類の年金があります。

国民年金と厚生年金のそれぞれの違いを見ていきましょう。

なお、公的年金は、現役世代が納める年金保険料を、保障を必要とする人へ年金給付という形でサポートする制度です。

老齢年金・遺族年金・障害年金がありますが、本記事では老後に支給される「老齢年金」について見ていきます。

国民年金(老齢基礎年金)

  • 加入対象者:原則として日本に住む20歳から60歳未満の全ての人が自動加入
  • 国民年金の保険料:全員一律で年度ごとに見直し
  • 老齢年金:40年間(480ヶ月)全ての保険料を納めれば老後に満額の国民年金(老齢基礎年金)を受給

※国民年金の第3号被保険者は個人として保険料を負担する必要はありません。

厚生年金(老齢厚生年金)

  • 加入対象者:主に会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入
  • 厚生年金の保険料:毎月の給与や賞与などの報酬により決定した金額を事業所と折半(天引き)
  • 老齢年金:年収と年金加入期間により決定し、老齢基礎年金(国民年金)に上乗せして支給