LIMOが2023年4月にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2023年4月23日)
理想の老後は人それぞれ。「趣味やライフワークへ惜しまず出費したい」「シンプルな暮らしを楽しく過ごせればよい」など、さまざまな思いがあるでしょう。
働き盛りの現役世代は、毎日家事や仕事などで忙しく、遠い将来の暮らしまでゆっくり考える時間はないかもしれません。とはいえ、「老後のお金の準備」は、リタイア直前になって始めるのでは間に合いませんね。
もちろん貯蓄ペースには世帯差がありますが、老後の年金事情を「予習」することは長期的なマネープランを立てる足がかりとなるでしょう。
今回は、年金制度についておさらいしたあと、いまのシニア世代の公的年金受給額を1歳刻みで見ていきたいと思います。
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1. 日本の公的年金は「2階建て構造」
日本の公的年金制度は「2階建て構造」と呼ばれており、「国民年金」と「厚生年金」の2つから成り立ちます。国民年金、厚生年金それぞれ加入対象や違いがあるので、そちらについても確認していきましょう。
1.1 国民年金(1階部分)
- 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
- 年金額:満額79万5000円(※)✕調整率(未納期間がある場合は差し引かれます)
※2023年度の年額
1.2 厚生年金(2階部分)
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料によって決まります(国民年金に上乗せで支給)
国民年金は加入対象も広く、保険料も一律のため受給額に大きな差は出にくいと言われています。
それに対して、厚生年金は現役世代の収入や加入期間によって受給額にばらつきが出ます。また男女によっても差が出やすいのも厚生年金です。