株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、習近平主席の演説後に急伸
2018年4月10日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,794円(+116円、+0.5%) 続伸
- TOPIX 1,731.9(+6.0、+0.4%) 続伸
- 東証マザーズ総合指数 1,176.8(▲5.9、▲0.5%) 反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,129、値下がり銘柄数:873、変わらず:80
- 値上がり業種数:21、値下がり業種数:12
- 年初来高値更新銘柄数:83、年初来安値更新銘柄数:76
東証1部の出来高は14億6,866万株、売買代金は2兆7,034億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。朝方は模様眺めムードが強かったものの、午前中(日本時間)に行われた中国・習近平主席の市場開放政策演説を好感して、一気にリスクオンモードになりました。
極端に活況な商いではありませんが、売買代金は久しぶりに2兆7,000億円を超えています。
そのような中、日経平均株価は前場の序盤こそマイナス圏に沈み、一時▲135円安となる場面がありました。しかし、前述した習近平主席の演説を受けて急騰し、前引け前には一時+255円高まで買われます。その後は揉み合いが続き上げ幅を縮小したものの、続伸で引けています。
なお、TOPIXも同じような値動きでした。
東証マザーズ総合指数は続落、売買代金は連日で1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は4,069万株、売買代金は831億円となり、いずれも前日より増加しました。増加はしたものの、売買代金は連日で1,000億円を大きく下回るなど低調な商いだったようです。
また、主力値嵩株に売りが出た影響で、総合指数も続落となりました。個人投資家の物色意欲の回復は鈍いため、新興市場が再び活況となるためにも、有望な物色テーマの登場が待たれます。
安川電機やトヨタ自動車など世界景気敏感株が大幅高、高島屋は一時▲9%安の暴落
個別銘柄では、中国の市場開放政策を好感して、安川電機(6506)、日立建機(6305)、コマツ(6301)、THK(6481)などの機械株や、トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)など自動車株を中心に、世界景気敏感株が軒並み高騰しました。
また、FA関連株も買われ、ファナック(6954)が大幅高となり、キーエンス(6861)は7日ぶりの反発となっています。その他では、東京エレクトロン(8035)やソフトバンクグループ(9984)など株価指数寄与の高い値嵩株も大きく値を上げました。
一方、朝方に高値更新が続いた内需関連株やディフェンシブ銘柄は、その後に軒並み利益確定売りに押されました。花王(4452)、エーザイ(4523)、資生堂(4911)が大幅下落となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は▲4%超安に急落しています。
また、前日に決算発表を行った高島屋(8233)は、今期の減益見通しが嫌気され一時▲9%安の暴落となりました。
新興市場では、ソウルドアウト(6553)が値を飛ばして一時ストップ高となり、ユナイテッド(2497)も年初来高値を更新しました。一方、そーせいグループ(4565)が急落して年初来安値を更新し、約2年半ぶりの安値となっています。
青山 諭志