RIZAPグループが「簡単・便利・楽しい」をコンセプトに2022年7月にスタートした「chocoZAP」。その人気は瞬く間に広がり、わずか2年足らずで店舗数は全国に1383店舗、会員数は112.4万人を突破し、国内フィットネスジム会員数No.1に躍り出ています。
人気の要因は月額3278円というリーズナブルな価格だけではありません。追加料金なしでトレーニング以外のサービスを利用できるという、これまでのジムにはない画期的なシステムが大いに受けています。
2023年10月に、セルフネイル・セルフホワイトニング・マッサージチェア・デスクバイク・ワークスペース・ちょこカフェの6種類の新サービスを導入することで、これまでジムに通ったことのなかった幅広いユーザーを引き付けました。
1. 【chocoZAPの新サービス】追加料金なしで利用できる7種類のサービス
すでにこの時点で従来のジムと比較するとコスパが凄いことになっているのですが、話題性が収まらないうちに、新たに7種類のサービスの追加が発表されました。もちろんいずれも追加料金はなしです。
新サービスのラインナップは、カラオケ/洗濯・乾燥機(ランドリー)/ピラティス/セルフフォト/キッズパーク/トレサポ/chocoZAPメディカルです。前回の新サービス以上に幅が広がり、「ジムなのに!?」というインパクトも増しています。
2. 【chocoZAPの新サービス】新サービスのコスパを検証
2.1 運動と合わせてストレス発散できる「カラオケ」
意外と運動と親和性が高そうなカラオケは、1枠25分でアプリからの事前予約が必要なサービスです。最大4名で利用することができ、アプリで選曲するシステムを採用しています。なお、総務省統計局「小売物価統計調査」によるとカラオケの利用料金は1人あたり約900円/時間とのことなので、25分だと約375円の価値があることになります。
2.2 運動中に家事という発想の「洗濯・乾燥機(ランドリー)」
発想は突拍子もなく思えますが、運動しながら家事ができると考えるとなかなか合理的な「洗濯・乾燥機(ランドリー)」。こちらもアプリで事前に予約が必要なサービスです。一般的なコインランドリーの洗濯機1回の料金は500〜1200円、乾燥機は8分~10分で約100円とのこと。最低でも600円分の価値はありそうです。
2.3 一人でも気軽にできる「ピラティス」
ジムらしい新サービスとして今回は「ピラティス」も追加されています。専門家の指導がないと難しいタイプのトレーニングですが、そこはアプリからピラティスマシンの正しい使い方の動画を提供することで一人でも気軽にできるようにしています。マシンピラティスの月額料金は約1万~2万とのことなので、回数をこなせばかなりお得なサービスと言えそうです。
2.4 体の変化を記録できる「セルフフォト」
セルフフォトではトレーニングによる体の変化を気軽に記録することができます。もちろん用途を限定しているわけではないので、単純に思い出として残す写真にしてもOKです。一般的なセルフ写真館は約2000~3500円の費用がかかるそうなので、こちらもなかなかのお得度です。
2.5 子どもと一緒にジムに通える「キッズパーク」
小さい子どもがいる家庭ではなかなかジムに通うのは難しいものですが、新たに追加されたキッズパークなら親子で一緒にジムに気軽に通えます。セキュリティも万全で運動しながら子どもの様子を見ることができるので安心なのもポイント。一般的なキッズパークの利用料は1000円前後なので、浮いたお金でちょっとリッチなランチを食べることもできちゃいます。
2.6 より本格的なトレーニングがしたい人におすすめの「トレサポ」
セルフが特徴のchocoZAPだが、今後は「トレサポ」という名称で、RIZAPトレーナーによる質向上につながるサービスも提供していきます。具体的には、マシンの使用方法やトレーニング、食事のアドバイスなどのサポートを行うとのことです。2024年6月末時点での100名体制を目指しており、各店舗を定期的に巡回する予定です。
2.7 ジムの範疇を大きく超えた「chocoZAPメディカル」
コスパのインパクトがもっとも大きいのは「chocoZAPメディカル」です。これは医療機関と提携してMRI検査/CT検査を提供するというもの。一般的なMRI検査/CT検査の費用はそれぞれ2~4万円なので、chocoZAPであれば1回やれば年会費の元がとれる計算です。
検査は最短15分程度で完了し、結果は後日電子データのレポートを受け取る仕組みです。開始当初は東京都内1ヵ所での展開ですが、今後、順次提携医療機関を拡大予定。これだけでも十分chocoZAPに入会する目的になるでしょう。
2.8 【chocoZAPの新サービス】各店舗の導入予定は?
chocoZAPのサービスは店舗によって導入されるものが異なっています。新サービスについてもそれぞれ導入店舗数にバラつきがあります。4月時点と12月計画の導入店舗数は以下の通りです。
- カラオケ:4月時点で20店舗、12月時点で200店舗
- 洗濯・乾燥機(ランドリー):4月時点で70店舗、12月時点で600店舗
- ピラティス:4月時点で100店舗、12月時点で1000店舗
- セルフフォト:4月時点で4店舗、12月時点で700店舗
- キッズパーク:4月時点で5店舗、12月時点で30店舗
- chocoZAPメディカル:4月時点で1店舗、12月時点で全国主要都市で展開(店舗目標は非公開)
現時点の店舗数が1383店舗なので、ピラティスやセルフフォトは半数以上、洗濯・乾燥機(ランドリー)は半数程度、カラオケはだいたい6分の1、キッズパークとchocoZAPメディカルは限られた少数の店舗で使えるようになるということになります。
同社は2024年2月14日に発表した第3四半期決算資料の中で、chocoZAPの出店余地は大きく、将来的に1万店舗以上を目標に掲げています。現在のchocoZAP会員は店舗から1km以内に約60%が居住しているというのがその根拠です。
現在はコンビニやスーパーが近くにあるというのが住居を選ぶ際の条件になっていますが、もしかすると遠くない未来に「chocoZAPが近くにあるか」「近くのchocoZAPは何のサービスが導入されているか」という基準が生まれるかもしれませんね。
参考資料
- RIZAPグループ株式会社
- RIZAPグループリリース「『chocoZAP』 新サービス7種の本格導入を決定ジムの常識を超えた『スマートライフジム』に向けて新領域に展開」
- RIZAPグループリリース「決算説明会資料」
大蔵 大輔