新社会人になり、新人研修が終わると、ドキドキの配属発表があるという会社も多いのではないでしょうか。今回は初めての配属で困ったことを経験者に聞いてみました。
配属先発表での一コマはゴルフのよう
日系のある金融機関では、首都圏にある豪華な研修所での約2週間にわたる新人研修の最終日に配属が発表されます。同期との交友を育みながら社会人としての教育を受け、楽しく過ごした2週間が終わると、社会人としての初めての洗礼を受けることになるのです。
その金融機関に入社したA氏は言います。
「北は旭川から南は那覇まで全国に拠点があるので、それこそ日本中に同期が散らばっていきます。同期の中にはこの発表を『ドラコン』と呼んで、誰が一番遠くに赴任になるのかを話題にしている者もいました。その後、移動に必要な航空券等を渡され、いっせいに全国に旅立っていきます」
「中には親元を離れて暮らすのが初めてなのにもかかわらず、縁もゆかりもない土地に1人で旅立つというケースもあり、本当に不安そうな顔をしている同期がいたのを思い出します。社会人って厳しいなと思った一場面です」
初めての夜はどこに寝る
自分の経験を振り返っても、配属発表の印象が強すぎて、その後どうだったか記憶があまりないという方も多いかもしれません。配属発表後はどういう状況だったのでしょうか。
前出のA氏は続けます。
「私の場合は東京に配属となりました。あわせて独身寮の案内もあるのですが、そこまでは特に問題ありません。午後は各自が移動して入寮手続きを進めるのですが、寮に到着してふと気づくことがあります。当日配属先が発表され、午後に移動するのですから自分の荷物は研修に必要なものだけです。私の場合は実家が地方なので、荷物を寮に送ってもらう手配をするにしても、さすがに当日には着きません。つまり、その日に寝るための布団すらないのです」
「寮の人に布団の余りなどはありますかと聞いても、『ない』という答え。同期の中には仕方ないといって当日に布団を購入している者もいましたが、私は実家に布団があるのでどうしたものかと。結局、周りに相談したうえで、社員割引がきく都心のホテルに泊まることにしました。さすがに”前もって教えてくれよ”と思いましたね」
配属先への初出社でびっくり
皆さんは最初の出社日のことを覚えているでしょうか。誰しも新鮮な気持ちで出社されたことと思います。A氏はどうだったのでしょうか。
「緊張して自分の配属先に向かいました。そこでは皆温かく迎えてくれました。ただ、一つだけびっくりしたことがありました」
「一般職やアシスタントも含めて10人弱のチームだったのですが、上司を含めたほとんどが関西出身だったのです。当然交わされる会話もすべて関西弁です。慣れるのに少し時間がかかりましたが、本社が大阪だということを考えれば、自分が事前にそういう認識を持つべきだったと思いました。もっとも就職活動中はそんな雰囲気は一切ありませんでしたので、とても驚きました。『自分どうなん?』というような表現はあまり知らなかったので(笑)」
-皆さんはどのような初出社の思い出があるのでしょうか-
LIMO編集部