2. 新NISAの積立投資はどれくらい効果があるのか

新NISAが投資をおこなううえで便利な制度であることを確認しましたが、新社会人はそもそも投資を始めるべきなのでしょうか。

一般的に、投資は長くおこなうほど効果を得やすいです。

例えば、毎月5000円の積立投資を年率3%で運用した場合で資産評価額の推移をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

【毎月5000円】積立投資のシミュレーション

【毎月5000円】積立投資のシミュレーション

出所:楽天証券「積立かんたんシミュレーション」を基に筆者作成

2.1 月5000円の積立投資をした場合の資産評価額

経過年数 資産評価額(元本部分)

  • 5年 32万円(30万円)
  • 10年 70万円(60万円)
  • 15年 113万円(90万円)
  • 20年 164万円(120万円)
  • 25年 223万円(150万円)
  • 30年 291万円(180万円)
  • 35年 371万円(210万円)
  • 40年 463万円(240万円)

*投資の運用利回りは年率3%で計算

5年後時点では、元本部分30万円に対して資産評価額は32万円のため、投資による資産の増大効果はそこまで大きくありません。

ただし、月5000円の積立投資を40年間続けると、元本部分240万円に対して資産評価額は463万円となります。投資により、資産が2倍近く増えている計算です。

そのため、少額からでもいいので投資はできるだけ早く始めることがおすすめです。月5000円などからでいいので、子どもに新NISAによる資産形成を紹介してみると良いでしょう。

3. 積立金額を増やしたらどれくらい資産は増えるのか

さきほどは毎月5000円の積立投資をシミュレーションしましたが、人によってはもっと積立金額を増やせる場合もあるでしょう。

毎月の積立金額別にみた、40年後の資産評価額は以下のとおりです。なお、運用利回りは年率3%を前提とします。

【積立金額別】積立投資のシミュレーション

【積立金額別】積立投資のシミュレーション

出所:楽天証券「積立かんたんシミュレーション」を基に筆者作成

3.1 【積立金額別】40年後の資産評価額

毎月の積立金額 資産評価額(元本部分)

  • 1万円 926万円(480万円)
  • 2万円 1852万円(960万円)
  • 3万円 2778万円(1440万円)
  • 5万円 4630万円(2400万円)
  • 10万円 9261万円(4800万円)
  • 20万円 1億8251万円(9600万円)

*投資の運用利回りは年率3%で計算

毎月5万円の積立投資を40年間続ければ、4630万円もの資産を築くことが可能です。さらに積立金額を毎月10万円に増やせば、用意できる資産額は9261万円となります。

4. 最終的な判断は子どもにまかせよう

新NISAによる資産形成がいかに効果的かをシミュレーションしました。

ただし、新NISAを始めるかどうかの最終判断は子どもに任せましょう。投資に絶対はありません。一時的に価格が暴落し、損をする場合もあります。

その際に、子どもが親に勧められたからといった理由のみで始めている場合は、投資による損失を親のせいにしてしまうかもしれません。

そのため、あくまでも最終的な判断は子ども自身でおこなうように伝え、投資は自己責任であることを教えてあげてください。

参考資料

苛原 寛