5. 「定額減税」の概要
定額減税とは、納税者と配偶者を含めた扶養親族1人につき所得税と住民税を控除する制度です。
5.1 定額減税の対象者
定額減税の対象者は、2024年分所得税の納税者である居住者です。
ただし、合計所得金額が1805万円を超える人は対象外です※。
※子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2015万円以下
均等割や森林環境税のみが課税される場合も対象外です。
5.2 減税額
定額減税の金額は、以下のとおり決まっています。
- 本人の所得税:3万円
- 本人の住民税:1万円
原則として、合計で4万円の減税が適用されます。
2024年6月からの給与支給時に減税額が控除され、年末調整で精算が行われることになっています。
6. まとめ:計画的な貯蓄で将来に備えよう
これまで50歳代・二人以上世帯の「貯蓄100万円〜200万円未満の割合」と平均・中央値を確認してきました。
貯蓄を効果的に行うためには、NISAやiDeCoを活用した資産運用も有効な手段のひとつ。
また、2024年6月からは定額減税がスタートします。これにより手取り収入が増えるため、この増加分を計画的に貯蓄や投資に回すことで、より効率的な資産形成ができるでしょう。
安心してセカンドライフを迎えるためにも、まずはご自身の家計を見直してみたり、資産運用について調べることから始めてみてはいかがでしょうか。
6.1 【ご参考】50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:27.4%
- 100万円未満:9.1%
- 100~200万円未満:6.4%
- 200~300万円未満:3.8%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:3.8%
- 500~700万円未満:5.6%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.2%
- 2000~3000万円未満:5.4%
- 3000万円以上:11.2%
- 平均:1147万円
- 中央値:300万円
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 金融庁「新しいNISA」
- 日本証券業協会「資産運用とは?」
- 一般社団法人 全国銀行協会「Q.「貯蓄」と「投資」はどう使い分けるのですか?」
- 金融庁「投資の基本」
- 金融広報中央委員会「知るぽると」
- 首相官邸「所得税・住民税の定額減税」
- 国税庁「定額減税について」
中本 智恵