2018年3月15日に行われた、株式会社SKIYAKI2018年1月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社SKIYAKI 代表取締役 宮瀬卓也 氏
株式会社SKIYAKI 取締役 酒井真也 氏
株式会社SKIYAKI 取締役 戸﨑勝弘 氏
会社概要
宮瀬卓也氏(以下、宮瀬):それでは、3ページ目会社概要から、お話させていただきます。
簡単な会社のプロフィールになります。取締役等の変更はございません。
SKIYAKI EXTRA①
続いて4ページ目、弊社のサービスを簡単の説明させていただければと思います。
弊社は主にファンクラブを運営している会社でして、ファンクラブおよびアーティストグッズなどを販売するeコマースのシステム、および電子チケットを1つのプラットフォームとして提供しているサービスを中心としている会社でございます。
SKIYAKI EXTRA②
続きまして5ページ目です。
我々のワンストップ・プラットフォームである「SKIYAKI EXTRA」というサービスには6つの特徴があります。
1番目、ワンストップ・プラットフォームであること。
それにより2番目、スピーディーなサイトの立ち上げが可能になること。
3番目、ワンストップ・プラットフォームで行動履歴の蓄積・分析が非常に有効になっている。
4番目、それに基づいてコンサルティングデータやマーケティングデータの提供が可能になる。
5番目、海外も含めて決済手段をすべて対応しておりまして、中国であれば銀聯・アリペイ、欧米であればPayPalなどにすべて対応しております。
6番目、多言語対応で、現在約34ヶ国語の翻訳に対応しております。実際、海外からのファンの流入というのも結構ありまして、今約4万人弱ほど海外のファンも登録してる状況になっております。
ビジネスモデル
続きまして、6ページ目。弊社のビジネスモデルには3つ特徴があります。
1番目がストック型サービスと言いまして、主に月額利用料および年会費の利用料をお客さまからいただいております。
2番目、それをプロダクションやレコード会社さんなどのコンテンツホルダーさんと、レベニューシェアするビジネスモデルを採用しています。
アーティストグッズの販売においても、売上の手数料をいただくというかたちで、ビジネスを展開させてもらっています。
現在、約400サービス以上を展開させてもらっているんですが、なぜそんなにサービスが増えているかというと、3番目、初期費用・運用コストが0で、我々は立ち上げるというのが、特徴的なビジネスモデルになっております。コンテンツホルダーさんからすると、ノーリスクで簡単に立ち上げられるというところで、非常に重宝されていると思っております。
事業領域:FanTech
続いて7ページ目です。
ちょうど先月も話題になった「bitfan」という新しいサービスなんですが、これは従来の我々の「SUKIYAKI EXTRA」というプラットフォームの上位概念にもなります。
ファンクラブだったり、EC・チケットをすべてチャネルと呼んでいるんですが、多くのチャネルをすべて「bitfan」に集約します。これはいわゆるオムニチャネルのかたちをとってまして、ファンの行動履歴だったり、購買履歴をすべて「bitfab」という我々の新しい上位概念のプラットフォームにつなげます。それをスコアリングすることによって、おそらく日本でも世界でも、あまりないとは思うんですが、ファンの熱量を初めてスコアリングして、視覚化できたと思っております。
今後、すべてのチャネルにおいて、それぞれ投資計画を考えております。
簡単ではありますが、現在の我々の事業の説明になります。
続いて業績のハイライトは、酒井取締役から、お願いします。
売上高
酒井真也氏(以下、酒井):私から業績のご説明を申し上げます。本日(2018年3月15日)15時に決算を公開しまして、そちらの数字をベースに、すべての資料を作っております。
まず売上高、今期は連結の売上高が24億8,000万円で着地いたしました。前期が17億2,000万円でしたので、前年比で44.5パーセントと高い成長率をお示しできたと考えております。
内訳を見ますと、先ほどご説明がありましたファンクラブのサービスであるFCサービスが43.2パーセント、アーティストグッズ等のECのサービスが41.8パーセントと、ともに40パーセントを超えるような成長率を示しています。
とくに、ファンクラブのサービスにつきましては、ストック型収入ですので、毎月安定して収入が見込めるというところで、収益基盤の強化がより顕著になりました。
かつECサービスにつきましても、弊社が受領する販売手数料収入を売上高としても純額計上していますが、こちらも好調に推移しております。
サービス数推移
サービス数のグラフになっております。
現在2018年1月期末において、412サービスを運営しております。内訳としましては、FCサービスが267サービス。ECサービスが127サービス。その他、クラウドファンディングであったり、その2つに収まらないサービスとして18サービス。合計で412サービスを運営しております。
会員数推移
会員数の推移になります。
我々は、重要なKPIとして会員数を常にモニタリングしておりまして、無料会員と有料会員という区分はあるんですが、基本的にファンクラブで会費をいただくのが有料会員になります。
無料会員は、毎月や毎年の課金はありませんが、ECサービスを購入するに当たって会員登録をしていただいているような区分のお客さまになります。
今期につきましては、1月期末で152万人の総会員数で、前期が98.7万人でしたので、かなり大幅に増加をさせることができました。有料会員は、13.4万人、無料会員は約40万人増加しております。
EC商品取扱高
ECサービスの商品の取扱高のグラフです。
ECサービスは、先ほど申しました通り販売手数料収入を純額であげておりますので、31億円の取扱高に対して6億円に売上が上がっている状況になっております。
営業利益
続いて、営業利益の推移です。
前期1億4,000万円に対して、今期はプラス1億円の2億4,000万円。前年比で69.6パーセントという成長率を示しております。
業績推移
6期分の業績の推移になります。
売上は順調に右肩上がりで成長しておりまして、前期において初めて利益を計上しまして、今期においては堅調に利益を伸ばしました。
それにともないまして、営業利益率は8.3パーセントから9.8パーセントへ上がっている状況です。
販管費
販管費の内訳のグラフになっております。
基本的には売上は伸びていますが、一方で社内的な業務の効率化を進めておりまして、人件費は微増という状況になっております。
今期の第4四半期につきましては、その他の販管費の増加がありますが、こちらは本社移転にともなう家賃増や、一時的な外部の専門家に対する報酬の発生であったり、10月11月に増資を行いましたのでそれにともなう税金費用の発生等々が重なったことが要因でございます。
第4四半期においても、売上高販管費率は30パーセント未満という状況です。
連結決算サマリー
今ご説明しましたものを、すべてPLにしたものでございます。
基本的に売上から各段階利益まで、40パーセントから60パーセントのレッジで成長率を示すことができております。
各種指標
各種指標になっていまして、1株当たり純利益が95.26円。1株当たり純資産で554.62円。PER等については、今期が上場初年度ですので、スライド記載の数値を目安に、今後どこまで伸ばせるかというところを考えております。
私からは以上です。
bitfan
戸﨑勝弘氏(以下、戸﨑):続きまして、直近のサービスの説明になります。
「bitfan」を導入した1つ目の例ですが、岡崎体育さんのファンクラブに導入しました。
ちょうど先月(2018年2月)、Yahoo!ニュースのトップに扱われたりとか、テレビで話題になったりとか、いろいろ炎上も含めて話題になったサービスです。ファンをランキング化するのはどうなんだという批判もいただきつつ、音楽業界のアーティストの方々からかなり支援していただきました。
新しいサービスなので、いろいろな批判もあると思うのですが、実はかなり動きがよくて、「bitfan」導入後のファンの動きが非常にアクティブになっているというデータも出ています。
SKIYAKI PAY
続いて、これもオムニチャネルの一環ですが、「SKIYAKI PAY」というスマートフォン決済です。
従来であればファンの方が会場物販で買った金額だったりがデータベースに入らない状況だったんですが、とくにアーティストのイベント会場やコンサート会場での会場物販にスマートフォン決済を導入することで「bitfan」につなげて、ファンの熱量の可視化につなげているという感じになっております。
SKIYAKI VR
続いてVRです。
売上貢献はあまりしないと思ってまして、ただ新しいことをやることの価値が非常に高いと思ってます。
VRは2つの方法で今サービスをしてまして、1つはVRストリーミング、ライブストリーミングという配信の方法と、もう1つはVODと言われるダウンロード型の配信のサービスを両軸で行っております。
今後、サービスを順次用意しております。
業務提携の進捗状況:CCCグループ
続いてCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)さんとの取り組みです。
Tカード、Tポイント、Tを冠した「Tファン」という新しいファンクラブをスタートしておりまして、これも順次サービススタートしております。
おもに音楽系だけでなく、趣味に特化したようなファンクラブだったり、とくに先日立ち上げたイルミネーション系のファンクラブのサービスの会員の伸びが非常に高いということです。
店頭入会の入会率も非常に高いサービスでして、実はまだ会員数を公表してないんですが、タイミングが合えば今後、報告したいと思います。
子会社の取得:株式会社リアニメーション
続いて、昨年、我々が出資することによって連結子会社化したリアニメーションという会社です。
アニソンを使ったDJイベントをクラウドファンディングで主催して、我々が出資後に大幅に動員数が増えまして、昨年9,500人という動員数を叩き出しました。
子会社状況:株式会社リアニメーション
2018年も、7月14日に大型イベントを開催する予定でございます。
資本・業務提携:Remember株式会社
続いて、Rememberという会社に先日出資したんですが、こちらはクラウドエージェントという業務をやっております。
どういうものかと言いますと、とくに日本の場合、芸能プロダクションというプロダクションのスタイルをとっているマネージメントスタイルがはやっているんですが、実は欧米ではエージェントというスタイルが基本です。そのかたちをクラウド上で行い、クラウドエージェントという新しいプロダクション業務をやっていこうと思ってます。
業務提携:eスポーツ関連
続いてRIZeSTという会社との取り組みなんですが、eスポーツ関連です。
昨今話題になったeスポーツですが、プロゲーマーさんのファンクラブだったり、プロゲーマーさんがプロデュースするゲームの周辺機器が非常に売れる傾向がありまして、そちらのグッズの販売等々を進めていく予定でございます。
続いて戸崎から。
SKIYAKI EXTRA トピック①
戸﨑勝弘氏(以下、戸崎):戸崎と申します。よろしくお願いします。
直近のトピックスなんですけれども、みなさんご存知の元AKB48の渡辺麻友さんのファンクラブを開設したり、サンリオさんのキャラクター単体で有料ファンクラブというのは初なんですけれども「シナモロール王国」をオープンさせていただきました。
SKIYAKI EXTRA トピック②
あとはTファンさんと一緒にやったり(「DC × Tファン」)とか、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストの公式サイトに携わったりしています。
その他事業 トピック
その他では、「SKIYAKI GOODS」というオンデマンドグッズがありまして、アーティストの公式なオンデマンドグッズ販売をさせていただいたりもしております。もともとは一般ユーザーさんがデザインを投稿して、オンデマンドでTシャツやマグカップに印刷して販売するようなサービスなんですけれども、これをアーティストさんと絡めてやっております。
あとは「SKIYAKI TICKET」も、だいぶ好評をいただきまして、じわじわと販売も伸びております。5万枚も突破しました。
あと我々の子会社にGTRAVELがございまして、旅行会社なんですけれども、ファンクラブの旅行などに携わってます。今回、HYDEさんの「黒ミサ」というのもやりますし、以前ですとKalafinaさんの台湾のファンクラブ旅行だったり、今後は上地雄輔さんの台湾旅行も扱っていきます。
それとSKIYAKI OFFLINEというイベント会社もありまして、こちらに関しては年末年始にeスポーツというゲームの大会を含めたイベントなどの制作・運営も行いました。
以上になります。
業績予想・売上高
宮瀬:続いて今期の業績予想を酒井からお願いします。
酒井真也氏(以下、酒井):2019年1月期の業績予想でございます。
まず売上高につきまして、連結で30.7億円を見込んでおります。
増加要因としましては、FCサービスの既存案件の会員数の伸びに加え、新規案件の獲得による会員の純増分、かつECサービスのサイト数自体もいろいろと新規獲得していくことで、出荷額を伸ばすというおおまかな方針に基づきまして、基本的には売上高は30億円を超える予算を立てております。
業績予想・営業利益
こちらは営業利益の推移になります。今期は3億円の営業利益を予想しています。
売上高増大及びプラットフォームの付加価値の向上のため、今期はまずエンジニアを中心とした人材の積極投資を予定しております。
こちら人件費ベースで前期比41パーセント増ということで、その分当然利益が圧縮される要素がありますので、営業利益率は前期と同様に9.8パーセントを見込んでおり、営業利益は前連結会計年度比で5,700万円増、前期比23.7パーセントのプラスで3億円と見込んでおります。
連結PL実績・計画
(スライドを見ながら)PLの各段階損益をサマリーにしたものがこちらでございます。
営業利益が3億円、経常利益が3億700万円、最終的な純利益が2億600万円となっています。本日公表の決算発表においても、この数字を短信上に記載しております。
以上です。
2019年1月期・戦略
宮瀬:最後になりますが、今期の戦略の部分ですが、大きく3つあります。
1番目が、従来の「SKIYAKI EXTRA」というプラットフォームの業務提携及び開発の加速化。
2番目にCtoC分野の強化ということで、「bitfan」を使ったCtoC分野への進出というのを検討しています。例えば、一般の方でアーティスト活動をしている方が自分のファンクラブをつくれたり、自分でイベントを主催してチケットを発券していただいて使っていただいたりとか、そういったところでアーティスト・クリエイター活動をしてもらうというサービスになっていきます。
3番目に、高利益体制強化ですが、実は我々の社内システムに「INTRA」というものがありまして社内で内製しているんですが、社内の数値に関してすべて可視化しようということで、順次開発しております。
とくに経理システムの自動化や、各個人のリアルタイムの成績を可視化したり、割とゲーミフィケーション化しているような部分がありまして、人事評価などもすべて管理できるようなかたちになっております。
こうすることによって、従来必要だったポジションがいらなくなってきているような感じになっております。実際、3年前よりも正社員数が減っている状況でして、そういう意味では生産性が上がっていると思っております。
投資・M&A基本方針
続いて投資・M&A基本方針なんですが、少しわかりづらいので先ほどの7ページ目に戻っていただいて。
繰り返しになるんですが、すべてのチャンネルにおいてそれぞれ投資していこうということで、とくに今期一番力を入れている一番下のチャンネルであるイベントというところで、SKIYAKI OFFLINEというイベント制作会社があるんですが、そちらとリアニメーションを中心に拡張していこうと思ってます。
今回の決算説明は以上になります。