3. 共働き世帯における「私生活と仕事」の満足度

株式会社マイナビの同調査によると、共働き世帯において「私生活と仕事の両方の満足度が最も高い個人年収」は、男性で900万円台、女性で400万円台となりました。

また、男性の個人年収「400万円台」と女性の個人年収「300万円台」は、私生活の満足度が男性「1000万円以上」と近くなっていることもわかります。

上記から私生活の満足度は、年収が高ければ高いほど水準が高まるわけではなく、一定の年収ラインまでくるとそこまで満足度に変化がなくなるとうかがえます。

一方で、仕事への満足度は、年収が高いほどキャリアの充実や自己効力感に影響を与えることが考えられます。

上記をふまえ、次章にて日本の個人年収の平均額を確認していきましょう。

4. 【男女別】日本のリアルな平均年収はいくら?

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年齢階層別の平均年収は下記のとおりです。

日本の平均年収(年齢階層別)

日本の平均年収(年齢階層別)

出所:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」

男性の平均年収は年齢が上がるにつれて上昇傾向にありますが、私生活・仕事ともに満足度が高い900万円にはどの年代も達成できていません。

同様に、女性の場合は全体の平均年収が約300万円台であり、こちらの私生活・仕事ともに満足度が高い400万円台より低い水準となっています。

このことから、私生活・仕事ともに満足度を高くするためには、「平均年収以上」の収入が必要になることがみてとれます。

一方で、私生活の満足度が比較的高い個人年収、男性で「400万円台」女性で「300万円台」は共に25歳以降から達成できており、平均年収以上あれば私生活の満足度は高い傾向にあるとうかがえます。

5. 転職も視野にキャリアプランを検討しよう

本記事では、実際の調査データをもとに、共働き世帯の家計実態について紹介していました。

約半数の共働き正社員が「家計が苦しい」と感じていることがわかりました。

また、年収が高ければ高いほど仕事への充実感も高まる傾向にあり、「私生活と仕事の両方の満足度が最も高い個人年収」は、男性で900万円台、女性で400万円台となっています。

現在の収入に不満や家計が苦しいと感じる場合、収入を上げることで家計の改善とともに、仕事への充実度も高まる可能性があります。

「老後資金」や「教育資金」など将来的な資金計画も見据え、私生活・仕事共に充実できるようなキャリアを築くために、転職も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子