5. 厚生年金の平均月額

先ほどと同じ資料より、厚生年金の平均月額を見ていきます。

なお、以下の厚生年金の受給額には、国民年金(基礎年金)が含まれています。

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金部分を含む

全体では月14万円台となりましたが、男女別に見ると約6万円の差があります。

これは女性の方が男性に比べて賃金が低いこと、育児や介護などライフイベントで働き方が変わりやすいことなどが理由と考えられます。

男性は平均を上回る「月額17万円以上~18万円未満」を受給する人が最多です。

一方、女性は平均をギリギリ下回る「月額9万円以上~10万円未満」を受給する人が最多となりました。

6. 【年金一覧表】60歳~90歳以上「厚生年金」の平均年金月額はいくら?

厚生年金でも年齢別の平均年金月額を確認しておきましょう。

6.1 厚生年金の平均月額(60歳~69歳)

60歳代の厚生年金額

60歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:厚生年金9万4853円
  • 61歳:厚生年金9万1675円
  • 62歳:厚生年金6万1942円
  • 63歳:厚生年金6万4514円
  • 64歳:厚生年金7万9536円
  • 65歳:厚生年金14万3504円
  • 66歳:厚生年金14万6891円
  • 67歳:厚生年金14万5757円
  • 68歳:厚生年金14万3898円
  • 69歳:厚生年金14万1881円

6.2 厚生年金の平均月額(70歳~79歳)

70歳代の厚生年金額

70歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:厚生年金14万1350円
  • 71歳:厚生年金14万212円
  • 72歳:厚生年金14万2013円
  • 73歳:厚生年金14万5203円
  • 74歳:厚生年金14万4865円
  • 75歳:厚生年金14万4523円
  • 76歳:厚生年金14万4407円
  • 77歳:厚生年金14万6518円
  • 78歳:厚生年金14万7166円
  • 79歳:厚生年金14万8877円

6.3 厚生年金の平均月額(80歳~89歳)

80歳代の厚生年金額

80歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:厚生年金15万1109円
  • 81歳:厚生年金15万3337円
  • 82歳:厚生年金15万5885円
  • 83歳:厚生年金15万7324円
  • 84歳:厚生年金15万8939円
  • 85歳:厚生年金15万9289円
  • 86歳:厚生年金15万9900円
  • 87歳:厚生年金16万732円
  • 88歳:厚生年金16万535円
  • 89歳:厚生年金15万9453円

6.4 厚生年金の平均月額(90歳以上)

90歳代の厚生年金額

90歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:厚生年金15万8753円

※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者

一般的な年金受給開始年齢である65歳以降の平均年金月額は、14~16万円台です。80歳代の平均年金月額が総じて全体平均を上回っています。

7. 自分の年金見込額の確認をすることから始める

今回は今のシニアがどれくらい年金を受け取っているのか見てきました。

年金受給額は年齢や個人によって差があり、老後のお金が不足するか否かは人によって異なります。

まずは「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などで、自分自身は年金をどれくらい受け取れるのかを確認することが大切です。

毎月定額の貯金していくことのほかに、今は新NISAやiDeCoなど将来資金の準備に適した資産運用の手段もあります。

老後までの期間や自分自身の考え方に合った方法で、余裕をもって準備していけるといいですね。

参考資料

立野 力