6. 【マンション売却の最新動向】気になる査定価格、成約価格は?

気になる価格についても見ていきましょう。

売却する不動産の価格には、査定時に提示される「査定額(査定価格)」と、実際に売り出される価格である「売出価格」、買主と売主で最終的に決めた契約時の価格である「成約価格」があります。

まず、不動産会社から提示される査定額について調査したところ、査定額の根拠として不動産会社から提示された情報は「同じマンションの成約情報」が最多の37.7%でした。次いで「周辺のマンション情報」「周辺の類似物件の成約情報」と続き、周辺物件の状況を提示するケースが多いようです。

査定額の根拠として提示されることが多いのは「同じマンションの成約情報」

グラフ

出所:アットホーム株式会社「マンション売却に関する実態調査」

では、売却時の成約価格はどのような結果になったのでしょうか?

マンションを売却したことがある人に聞いたアットホームの調査では、成約価格と売出価格の乖離率は平均-4.5%という結果になりました。プラスに転じている(成約価格が売出価格を上回る)ケースは少なく、値下げなどしながら売却を行ったようです。

また、売却までにかかった期間別にみると、概ね期間が長くなるにつれて乖離率も大きくなる傾向が表れました。

成約価格と売出価格の乖離率は?

表

出所:アットホーム株式会社「マンション売却に関する実態調査」

7. 【マンション売却の最新動向】依頼する不動産会社選びが満足度に直結

アットホームの調査では、売却の満足度も聞きました。その結果、10点満点中7点以上が全体の66.5%と、売却結果に対して全体的に満足している人が多かったです。

その理由を聞いたところ、「希望価格で迅速に売却できたから」「売却時の写真の撮り方や、売り方について、とても詳しく説明してくれたから」「事前の相談がしやすく、レスポンスが早かったから」など、不動産会社の丁寧な対応に好印象を持った方が、売却に対して満足しているようでした。

また、アットホームに加盟する不動産会社を対象に実施した調査で、物件を希望通りに売却するためのアドバイスを聞いたところ、「複数の不動産会社の営業担当者に面談し、信頼できるパートナーを選ぶことが大切です。また、高く査定する会社よりも、どうやって売るのかを戦略的にアドバイスしてくれる会社を選ぶと、売却が満足いく形で成功する確率が高まると思います」「デメリット部分は正直に相談をして、デメリットを最小限にしようと考えてくれる不動産会社に売却を依頼することがベストです」というコメントが上がりました。

売却時には、依頼する不動産会社選びが大切です。不動産会社としっかりコミュニケーションを取り、満足のいく売却結果につなげましょう。

参考資料