3. 年金を増やしたい人は繰下げ受給を検討しよう
平均年収が400万円以下の人は月15万円の年金をもらえないことをシミュレーションで確認しましたが、年金の繰下げ受給を利用すれば受給額の増額が可能です。
繰下げ受給とは、年金の受給開始時期を遅らせることで年間にもらえる年金額を増やせる制度です。年金受給開始年齢ごとの年金受給額増額率は以下のとおりです。
3.1 受給開始年齢ごとの年金受給額増額割合
受給開始年齢 増額割合(65歳受取開始対比)
- 66歳 +8.4%
- 67歳 +16.8%
- 68歳 +25.2%
- 69歳 +33.6%
- 70歳 +42.0%
- 71歳 +50.4%
- 72歳 +58.8%
- 73歳 +67.2%
- 74歳 +75.6%
- 75歳 +84.0%
75歳まで受給開始時期を遅らせれば、65歳から受取を開始する場合と比べて年間にもらえる金額は84%の増額です。
年金受給額をできるだけ増やしたい人は、年金の繰下げ受給も検討してみると良いでしょう。
4. 老後の生活をシミュレーションしよう
もらえる年金額は人によって大きく異なります。
高年収の会社員は受給額が高額なため、老後に向けた資産形成の必要性はそこまで高くないかもしれません。
一方で、現役時代の年収が低い人や自営業者などは年金受給額が少ないです。そのため、老後に向けた対策が必須となります。
一度、自分がいくらの年金をもらえるのかシミュレーションし、老後生活に向けた対策を始めましょう。
参考資料
苛原 寛