最近、パチンコやパチスロをする機会は増えていますか? それとも減っているでしょうか。スマホの登場でゲーム市場が広がる一方、アミューズメントやエンターテインメントに関する時間の使い方が変化してきているのは皆さんも感じるところではないかと思います。

今回はマクロデータや、遊技機事業(パチンコ機、パチスロ機)とゴルフ場運営を手掛ける東証1部上場企業「平和」の業績などを見ていきましょう。

パチンコの市場規模は縮小が続いている

公益財団法人日本生産性本部によれば、2016年のパチンコの市場規模は21.6兆円で、2008年の28.8兆円と比較すると大きく減少しています。その背景はパチンコ参加人口が2008年の1580万人から2016年には940万人へと縮小していることに加え、年間平均費用が2008年の12万2900円から2016年の8万8900円に減っていることが影響しています。

また、パチンコホールの数も減少しています。警察庁によれば、2008年に1万2652軒だったものが2016年には1万986件に減少しています。とはいえ、1ホール当たりの設置台数は2008年に356台だったものが2016年には411台へと増えています。ここからは、店舗数が減少する中で大型店化が進んでいることがわかります。

パチンコ機とパチスロ機の構成はどうなったのか

同じく警察庁によれば、2008年から16年までを見ていくと、パチンコ機の設置台数が減少し、パチスロ機が増加するというトレンドが継続しています。

とはいえ、矢野経済研究所によれば、毎年の販売台数を見ていくとパチンコ機は年々減少していますが、パチスロ機は2009年から2013年まで拡大し、その後は減少する動きを見せています。2016年のパチンコ機の販売台数は156万台で、パチスロ機は88万台でした。

パチンコの平和の業績はどうか

次に、平和の業績について見てみましょう。

2018年2月に発表された2018年3月期第3四半期累計(4-12月期)決算では、売上高が1002億円、営業利益が123億円となっています。その内訳は、遊技機事業の売上高が341億円に対してゴルフ事業の売上高が661億円と、9か月間の決算数値ではありますが、ゴルフ事業の売上高が遊技機事業の倍近くあるという状況です。

また、営業利益に関しても同期間で遊技機事業が31億円、ゴルフ事業が114億円と、ここからもゴルフ事業が全社の収益の柱となっていることがわかります。

なお、2018年3月期通期では、会社は売上高を1324億円、営業利益を115億円と見込んでいます。そのうち遊技機事業の売上高は508億円、ゴルフ事業が816億円、また営業利益は遊技機事業が49億円、ゴルフ事業が100億円(消去/全社▲34億円)となっており、通期で見ても平和の収益の柱はゴルフ事業だといえます。

ゴルフは将来も魅力的な市場なのか