3月に入り、町の花屋さんには春の訪れを喜ぶの花々の姿が見られるようになりました。大切な人への想いを込めたプレゼントとして、イタリアでも、日本と同じように花を贈る習慣があります。
大事な人のバースデー、忘れられない記念日。そんなときの花束は、35~50ユーロほどが相場です。
2024年3月現在、1ユーロは約163円ですので、日本円に換算すると、花束はおよそ5700円から8000円。日本とほぼ変わらないといってよいでしょう。
イタリアでは、日本ではあまり馴染みのないイベントで、花を贈る習慣もあります。
花に関連するイタリア人の風習、いったいどんなイベントなのでしょうか。今回はイタリアの人々が花を贈る3つのタイミングをピックアップしてご紹介します。
大切な人に気持ちを伝えるイベント、何度あってもいいですよね。イタリアの人々の習慣から、花贈る楽しみを取り入れてみませんか。
1. イタリアで花を贈るタイミング その1.春を告げるイベント、女性の日にはミモザを!
女性の日のシンボル、ミモザ。イタリアでは3月8日の国際女性デーにミモザを贈る習慣があります。1/6
tsurukamedesign/istockphoto.com
3月8日は、国際女性デーです。
この日、イタリアの男性たちは、身近にいる女性にミモザの花を贈る習慣があります。
国際婦人年であった1975年、国連によって3月8日が「国際女性デー」として制定されました。
イタリア女性組合(Unione Donne in Italia)は、女性の日にふさわしい花としてミモザを選択。それ以後、3月8日にはイタリア中にミモザの花束が風物詩になったのです。
ミモザの明るい黄色は、強さと女性らしさの象徴。
初春を飾る花であることも、女性にふさわしいとされた理由かもしれません。
国際女性デーにはミモザのケーキを食べることも。かわいいですね。2/6
fpwing/istockphoto.com
ミモザの花束を贈るだけではなく、ミモザのケーキを食べて、女性の日をお祝いする家庭も多いようです。
2. イタリアで花を贈るタイミング その2.洗礼式をはじめとする宗教行事に花を贈る
大学生に3/6
Teresa Kasprzycka/shutterstock.com
イタリアは、キリスト教に関連する行事がたくさんあります。
たとえば、キリスト教徒として初めての儀礼となる洗礼式にも、花を贈ることがよくあります。
生後数か月で行われることが多い洗礼式には、白を基調としたパステルカラーの花を贈るのが一般的。季節にもよりますが、ユリやスズラン、紫陽花などを中心に、主役となる幼児の性別も考慮して、淡い色合いでまとめます。
また10歳前後には、子どもたちが白い衣装で参加する聖体拝領式が行われます。この場合も、白を基調にした花を贈ることが多いといわれています。
こうした際の花束には、受胎告知のシーンによく登場する白百合、純粋さの象徴といわれる白の小バラなど、品格を持つ花をよく目にします。
3. イタリアで花を贈るタイミング その3.卒業は人生における一大行事!どんな花を贈る?
大学卒業の栄誉に輝いた人に送られる月桂冠4/6
Polonio Video/shutterstock.com
イタリアの大学卒業は、同学年の学生が揃って行うものではありません。
大卒のタイトルを持つ割合が日本よりかなり低いイタリア。大学卒業のタイトルは、厳しい卒業試験を突破した若者のみに与えられる、大変な名誉なのです。
そうしたこともあり、大学卒業の栄誉に輝いた人は、月桂冠をかぶる習慣があります。
月桂樹はラテン語で「Laurea」といいますが、月桂冠は古代ギリシアでは叡智の勝利者に与えられるものとされていました。イタリア語では「卒業」を「Laurea」と呼ぶほど、大卒のタイトルは重んじられているのです。
イタリアでは、深紅のバラやチューリップなど、人生の門出にふさわしい花が選ばれます5/6
All the rights for presented photos are my own./istockphoto.com
この人生の一大行事に贈る花は、華やかさが重要な要素。
深紅のバラやチューリップ、太陽を思わせるひまわりなど、人生の新しい門出にふさわしい花々がプレゼントされます。
4. イタリアの人々の大切なイベントは、美しい花々とともに
イタリアの人々の生活を彩る花屋さんには鮮やかな花々が咲き誇っています6/6
Nak Anna/shutterstock.com
イタリアの人々は、人生の節目となるさまざまなイベントを、それぞれに合った美しい花々で彩ります。
喜びや幸福の象徴として、生活の隅々に飾られる花たち。花屋さんの店先には、今日もそんな花を選ぶ幸せなイタリア人の姿があります。
「花を贈る」という行為に、ちょっと気後れしたり、気恥ずかしさを感じるという方もいらっしゃるかもしれません。ですが、大切な人への心を込めた「花のプレゼント」は、ちょっぴり贈るハードルが高いからこそ、お互いにとって素敵な思い出になるのかもしれませんね。