年収の壁の解決策となる「年収の壁・支援強化パッケージ」とは？利用率はわずか1% 「年収の壁・支援強化パッケージ」は年収の壁を解消する施策になるか

3. 「年収の壁・支援強化パッケージ」を詳細まで知っている人は1割

エン・ジャパン株式会社の行った調査によると、「年収の壁・支援強化パッケージ」について詳細まで知っている人の割合は全体の1割にとどまりました。

「年収の壁・支援強化パッケージ」について詳細まで知っている人の割合

なんとなく知っている人は半数を占めていますが、詳細まで知っている人が1割、知らない人が約4割であることから、まだあまり浸透していない制度であることがうかがえます。

エン・ジャパン株式会社の調査で、現在年収上限106万円もしくは130万円の扶養内で働いている人を対象に、「年収の壁・支援強化パッケージ」の利用状況について伺うと、「すでに利用している」はそれぞれ1％となりました。

「年収の壁・支援強化パッケージ」の利用状況

「利用を検討している」と回答した人は、上限年収106万円の人で23％、上限年収130万円の人で36％と、「利用・検討ともにしていない」の割合を下回る結果となっています。

このことから、「年収の壁・支援強化パッケージ」についてまだあまり知られていないだけでなく、実際に利用している人もほとんどいない現状であることがわかります。

本記事では「年収の壁」と政府が実施している「年収の壁・支援強化パッケージ」について詳しく解説していきました。

年収の壁の課題解消を目的に、政府から打ち出された「年収の壁・支援強化パッケージ」ですが、現状はまだ知名度が低く、利用率もわずか1%程度となっています。

「年収の壁・支援強化パッケージ」は時限的な政策であることから、有権者からは厳しい意見が聞かれているのも事実です。

また、より女性が働きやすい環境作りを求める声も多く挙げられていることから、政府が今後どのように政策を改善していくか、注目が集まっています。

太田彩子