2023年4月ベストセレクション
LIMOが2023年4月にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。

(初掲載*2023年4月14日)

4月14日は2ヶ月ぶりの年金支給日です。

本来であれば15日に前月までの2ヶ月分の年金が振り込まれますが、今月は15日が土曜日にあたるため、前倒しになった形です。

何かと物入りな新年度。年金生活者にとっては嬉しい偶数月ですね。

しかし、そんな厚生年金や国民年金からは「天引き」される税金や保険料があります。

これらを年金から天引きして納めることを「特別徴収」と言います。

4月支給分の厚生年金や国民年金からも天引きされるお金について、くわしく見ていきましょう。

「厚生年金と国民年金」の基本のしくみ

まずは、公的年金である「厚生年金と国民年金」の基本的なしくみをおさらいします。

日本の公的年金制度は「2階建て」

日本の公的年金制度は「2階建て」の図解

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

国民年金(老齢基礎年金)

日本に住む20~60歳未満の方が加入するのが、1階部分にあたる国民年金です。

20歳になれば全員が国民年金に自動的に加入し、保険料の支払いがスタートしますね。

保険料は一律で、2023年度は1万6520円(月額)と決められています。

40年間納めることで満額の老齢基礎年金が受け取れますが、未納や免除された期間があればその分減ってしまいます。

厚生年金(老齢厚生年金)

公務員や会社員などは、国民年金に上乗せして2階部分の厚生年金にも入ります。

現役時代の報酬に応じた等級で厚生年金保険料が決まり、加入期間や納めた保険料によって、受け取れる年金額が変わってきます。

そんな厚生年金と国民年金について、今の高齢世代はどれくらい年金を受給しているのでしょうか。

まずは額面での平均を見ていきましょう。

「厚生年金(第1号)」受給額は月額いくらなのか

厚生労働省年金局の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、ここでは厚生年金の実際の受給額を見ていきましょう。

会社員や公務員だった方が受給する厚生年金の金額には、国民年金部分も含まれています。

厚生年金の平均受給月額

平均年金月額:14万3965円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万3380円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4686円

※国民年金の金額を含む

厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数

厚生年金保険(第1号)年金月額階級別受給者数(男女計)

厚生年金保険(第1号)年金月額階級別受給者数(男女計)グラフ

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 1万円未満:9万9642人
  • 1万円以上~2万円未満:2万1099人
  • 2万円以上~3万円未満:5万6394人
  • 3万円以上~4万円未満:10万364人
  • 4万円以上~5万円未満:11万1076人
  • 5万円以上~6万円未満:16万3877人
  • 6万円以上~7万円未満:41万6310人
  • 7万円以上~8万円未満:70万7600人
  • 8万円以上~9万円未満:93万7890人
  • 9万円以上~10万円未満:113万5527人
  • 10万円以上~11万円未満:113万5983人
  • 11万円以上~12万円未満:103万7483人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5237人
  • 13万円以上~14万円未満:91万8753人
  • 14万円以上~15万円未満:93万9100人
  • 15万円以上~16万円未満:97万1605人
  • 16万円以上~17万円未満:101万5909人
  • 17万円以上~18万円未満:104万2396人
  • 18万円以上~19万円未満:100万5506人
  • 19万円以上~20万円未満:91万7100人
  • 20万円以上~21万円未満:77万5394人
  • 21万円以上~22万円未満:59万3908人
  • 22万円以上~23万円未満:40万9231人
  • 23万円以上~24万円未満:27万4250人
  • 24万円以上~25万円未満:18万1775人
  • 25万円以上~26万円未満:11万4222人
  • 26万円以上~27万円未満:6万8976人
  • 27万円以上~28万円未満:3万9784人
  • 28万円以上~29万円未満:1万9866人
  • 29万円以上~30万円未満:9372人
  • 30万円以上~:1万4816人

厚生年金は6万円ほど女性が少なくなっています。

現役時代の収入で保険料が決まるので、個人差や男女差が出やすいと考えられます。