3. 公的年金(厚生年金・国民年金)の実際の受給額はいくら?
前章で2024年度の年金額例を紹介しましたが、これはあくまでも一例であり、実際の年金額には個人差があります。
では、どのくらい個人差があるのか、厚生労働省が発表した最新データから確認しておきましょう。
3.1 厚生年金の平均月額・受給割合
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の全体及び男女別の平均月額は下記の結果となりました(国民年金を含む)。
- 男女全体平均月額:14万3973円
- 男性平均月額:16万3875円
- 女性平均月額:10万4878円
受給割合は下記のようになっています。
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
3.2 国民年金の平均月額・受給割合
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の全体及び男女別の平均月額は下記の結果となりました。
- 男女全体平均月額:5万6316円
- 男性平均月額:5万8798円
- 女性平均月額:5万4426円
受給割合は下記のようになっています。
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
国民年金の場合は、保険料が一律であることから受け取れる受給額に大きな差はなく、ボリュームゾーンとなる6〜7万に受給者が集中しています。
一方で厚生年金は、現役時代の年収や加入期間が大きく影響していることから、国民年金よりも個人差が大きくなっています。
このように、公的年金は「受け取れる年金のタイプ」や「年収・加入期間」などによって、金額が大きく変わるため、ご自身の年金状況を事前に確認しておけると良いでしょう。
4. 公的年金の仕組みを今一度理解しておこう
本記事では、年金支給の仕組みについて詳しく解説していきました。
2024年度改定の年金額が支給されるのは、2024年6月からであり、2024年4月支給月の対象は「まだ2023年度」となっているため留意しておきましょう。
公的年金は、個人差が大きくなっているため、今のうちにご自身の受け取れる年金状況を確認しておけると安心です。
ご自身の年金額を知りたい方は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などを活用して、チェックしてみると良いでしょう。
参考資料
太田 彩子