3. みんなの実際の年金額はいくら？
ここまで解説してきた金額は、厚生労働省が発表した年金額の例にすぎません。国民年金や厚生年金は、個人により受給額が異なるものです。
では、実際にどのくらい受給しているのか、厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に確認していきましょう。
3.1 国民年金は平均5万6316円
令和4年度における国民年金の平均受給額は以下の通りです。
全体の平均が5万6316円で、男性の平均が5万8798円、女性の平均が5万4426円です。男女間に大きな差はなく、だいたい同じ位の受給額となっています。
3.2 厚生年金は平均14万3973円
厚生年金の平均受給額は国民年金と比較して、男女間の差が大きいです。
男性の平均受給額が16万3875円で女性の平均受給額が10万4878円なので、5万9000円ほどの差が生じています。
厚生年金受給額は、現役時代の年収や厚生年金加入期間などにより決まるため、年収が高く加入期間が長い男性の方が高額受給になるケースが多いと考えられます。
4. まとめにかえて
2024年度の年金額は2023年度よりも増額改定されましたが、年金改定率が物価変動率に追い付かず、実質的には目減りしているという状況です。
しかし、これはあくまでも厚生労働省が発表した年金額の例であり、実際の受給額は個人により異なります。
ご自身がいくら受け取れるのかは、毎年誕生月に送付されるねんきん定期便やねんきんネットなどで確認可能です。
受給予定額を確認し、不足が心配される場合は早めに老後資金の準備をはじめましょう。
参考資料
木内 菜穂子
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