2023年12月20日、日本銀行が公表した「資金循環統計」によると、2023年9月末時点の家計の金融資産は2121兆円と、前年比5%増となりました。
このうち、投資信託は+17.4%、株式等は+30.4%。家計の金融資産増にリスク資産が寄与しているいることが見てとれます。
積立投資には元本割れの可能性があるものの、人生100年時代と言われる現代では自分の力で資産形成をすすめていくことが重要視されています。
家庭環境や理想のワークライフバランスとの兼ね合いのなかで、老後の資金づくりは早めに進めておきたいものです。
そんな需要も相まって、2024年1月から新たにスタートした「新NISA」への注目度は高まりつつあります。
今回は、少額からでもスタートできる「新NISA」を例に、積立年数別や運用利回り別に期待できる積立結果の違いについてシミュレーションしていきましょう。
1. 【積立年数別】月5000円~5万円の積立で期待できる「老後資金」はいくら?
たとえば、年収がなかなか増えず「とりあえず、月5000円」から積立投資を始めようとする場合、それでも効果は期待できるのか気になりますよね。
結論、少額投資も長く続ければ充分な効果を期待できる可能性が高まります。実際に、金額と積立期間は、どのような関係性になっているのでしょうか。
今回は、積立年数別に老後資金をシミュレーションしてみました。なお、運用利回りは年利3%を前提とします。
1.1 【積立期間10年】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金
- 積立額:5000円 資産評価額:70万円
- 積立額:1万円 資産評価額:140万円
- 積立額:2万円 資産評価額:279万円
- 積立額:3万円 資産評価額:419万円
- 積立額:4万円 資産評価額:559万円
- 積立額:5万円 資産評価額:699万円
1.2 【積立期間20年】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金
- 積立額:5000円 資産評価額:164万円
- 積立額:1万円 資産評価額:328万円
- 積立額:2万円 資産評価額:657万円
- 積立額:3万円 資産評価額:985万円
- 積立額:4万円 資産評価額:1313万円
- 積立額:5万円 資産評価額:1642万円
1.3 【積立期間30年】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金
- 積立額:5000円 資産評価額:291万円
- 積立額:1万円 資産評価額:583万円
- 積立額:2万円 資産評価額:1165万円
- 積立額:3万円 資産評価額:1748万円
- 積立額:4万円 資産評価額:2331万円
- 積立額:5万円 資産評価額:2914万円
当然ですが、積立期間が長いほど、期待できる老後資金額は高額となります。たとえば今回の場合、月5万円の積立を30年間続ければ3000万円ちかい老後資金の用意が可能です。
また、月2万円の積立でも30年間続ければ1000万円以上の資産を築けます。
一方、月5万円の積立でも、積立期間が10年しかなければ期待できる金額は700万円以下。資産運用で高額な資産を築くには、はやく始めて長く続けることが重要とわかります。