LIMOが2023年03月にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2023年03月01日)
2023年度の年金額が公表されました。
ここ2年はマイナス改定が続いていましたが、3年ぶりのプラス改定となる見込みです。
昨今では物価上昇も著しく、実質的には目減りになるとされていますが、金額が増えるのは嬉しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
ただし、次の4月振込額から変わると勘違いしている方もいますが、これは間違いです。
年金改定の実態や支給日についておさらいしていきましょう。
1. 2023年度の年金額が引き上げへ
厚生労働省の発表によると、2023年度の年金額の例は次のとおりとなります。
- 国民年金(老齢基礎年金):6万6250円(1人分)※
- 厚生年金:22万4482円(夫婦2人分の国民年金受給額を含む)
※2023年度の既裁定者(68 歳以上の方)の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 6万6050円。
厚生年金の金額は「夫婦2人分」の合計金額となっており、内訳は以下のとおりです。
- 夫の国民年金(老齢基礎年金)
- 夫が平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円で40年間就業した場合の厚生年金
- 妻の国民年金(老齢基礎年金)
夫の収入が限定的である点、さらには妻が専業主婦であると想定されている点などから、この数字が全員にあてはまるわけではないことに注意が必要です。
2023年度にはマクロ経済スライドが発動し、年金の給付水準が調整されました。
そのため、物価の上昇ほどには年金額があがらないこととなっています。
これが「実質目減り」とされる要因にはなりますが、年金制度の維持のためには必要な制度となっています。