人生100年時代、自分の力で資産形成をすすめていくことが重要視されています。

家庭環境や理想のワークライフバランスとの兼ね合いにもなりますが、老後の資金づくりは早めに進めておきたいもの。

実際に、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が公表した20歳代を対象とした意識調査によると、2024年にスタートした新しいNISA(新NISA)を利用する予定があるかという質問に対して「利用する予定がある」は30.5%。

なかでも、とくに割合の大きかった20歳代男性を抜き出すと44.0%にのぼりました。新制度を活用して、資産形成に取り組みたいと考えている人は決して少なくないようです。

若者など現役世代を中心に、銀行に預けるだけでなく「お金に働いてもらう」投資・資産運用派の増加が見て取れます。

今回は、最新の意識調査結果を踏まえながら、同じ利率の場合、毎月「1万円・2万円・3万円」を積み立てたときに期待できる結果の違いをシミュレーションしてみました。

1. 20歳代「老後が楽しみ」19.6%…最新の調査データをチェック!

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が「20歳代の金銭感覚についての意識調査 2024」を実施。

社会人1年目も多くなる20歳代を対象に、日々の生活費や消費実態、そして投資についての詳細な結果が浮き彫りとなりました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20~29歳の男女
  • アンケート母数:男女合計1000名(全国)
  • 実施日:2023年12月13日~15日
  • 調査会社:ネットエイジア株式会社
  • リリース公開日:2024年1月29日

1.1 【20歳代】老後の生活を「不安に思う」が73.5%

【若者のリアル】20歳代に聞いた「老後の資金問題、どう思う?」

出所:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「20代の金銭感覚についての意識調査 2024」

全回答者(1000 名)に、老後資金や老後の生活に対する考えについて質問。若者世代は、いまのシニアを取り巻くお金状況をどうみているのでしょうか。

老後資金についてみると「十分だと思う」が9.3%、「そう思わない」が90.7%。

昨今の物価上昇や老後資金に対する不安の高まりなどを背景に、老後に期待感を持てなくなっている人が増えているのかもしれません。

その不安を裏付けるかのように、老後の生活を「不安に思う」が73.5%、老後を「楽しみに思う」が19.6%という結果となっています。

1.2 老後を「楽しみに思う」前回調査から3.0ポイント下降…不安のワケは「不透明さ」

前回の調査結果と比較すると、老後を「楽しみに思う」割合は、前回の22.6%から今回の19.6%と、3.0ポイントの下降となりました。

老後に対する不安のタネは「不透明さ」。自分がどれだけ年金をもらえるか、退職金が出るのかがわからず、不安に思っている若者が多いようです。

こうした老後に対する不安を少しでも解消するべく、貯蓄や積立などの「老後資金づくり」に興味を抱く現役世代が増えているようです。

今回は、若い世代からも支持される「新NISA」などの積立投資を例に、シミュレーションしていきましょう。