厚生労働省は2024年1月19日、4月以降に支給する年金額の改定額を公表しました。

障害のある子どもをもつ世帯に支給する手当「特別児童扶養手当」も、2023年度に比べて増額する見通しです。

特別児童扶養手当を受け取れるのは、どのような世帯なのでしょうか。

今回は、児童扶養手当の支給要件や、手続きの方法について解説します。

1. 特別児童扶養手当とは

特別児童扶養手当は、精神または身体に障害のある児童がいる世帯に対する給付金です。

手当は20歳未満の子どもがいる養育者に支払われます。

そのため、20歳からは特別児童扶養手当を受けられません。

特別児童扶養手当では、障害の程度による区分を1級と2級で設けており、区分によって支払われる手当も異なります。

  • 1級:IQ35以下程度、身体障害1~2級程度、同程度の障害または病状のある児童
  • 2級:IQ50以下程度、身体障害3級もしくは4級の一部、または同程度の障害や病状のある児童

それぞれの受給額は、以下の通りです。

特別児童扶養手当の受給額(2024年度)

出所:厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」をもとに筆者作成

では、特別児童扶養手当が支払われる時期や所得制限について確認しましょう。

1.1 特別児童扶養手当の支給月

特別児童扶養手当は、毎年4月、8月、12月が支給月です。

それぞれ、前月分までの手当が支払われます。

  • 4月:12月から3月まで
  • 8月:4月から7月まで
  • 12月:8月から11月まで

では、支給を受ける場合の所得制限について確認しましょう。

1.2 特別児童扶養手当の所得制限

特別児童扶養手当は、受給資格のある父母または生計を維持する扶養義務者の所得が一定以上ある場合は、手当が払われません。

このように、障害をもつ子どもがいると支払われる特別児童扶養手当ですが、児童手当や児童扶養手当とは別の制度なので、同時に受け取ることができます。

では、特別児童扶養手当を受け取るには、どのような手続きが必要なのか確認しましょう。