2. 猫の飼育費用事情:おやつ代にかける費用が上昇
ここから少し、ペットに関する数字をご紹介していきます。
「ペットの猫」に関する経済事情について見ていきましょう。
一般社団法人ペットフード協会はペット関連企業のマーケティング施策や商品開発を後押ししたり、ペットの飼育率向上を図るため、全国犬猫飼育実態調査を行いました。
「令和5年 全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の飼育経費は以下のように推移しました。
※数値は毎月の支出額平均
2.1 獣医にかかる医療費
- 2018年:2412円
- 2019年:3016円
- 2020年:2918円
- 2021年:3367円
- 2022年:2392円
- 2023年:3400円
2.2 猫の保険
- 2018年:1729円
- 2019年:2349円
- 2020年:1758円
- 2021年:2731円
- 2022年:2069円
- 2023年:1988円
2.3 市販の猫主食用キャットフード
- 2018年:2599円
- 2019年:2745円
- 2020年:2673円
- 2021年:2978円
- 2022年:2877円
- 2023年:2988円
2.4 市販の猫おやつ用キャットフード
- 2018年:1092円
- 2019年:1303円
- 2020年:1241円
- 2021年:1346円
- 2022年:1356円
- 2023年:1562円
上記データを見ると、2018年から2023年の6年間で「猫主食用キャットフードにかかる毎月の支出額平均」は約15%の増加、「猫おやつ用キャットフードにかかる毎月の支出額平均」については約43%も増加したことがわかります。
3. アパート・マンションなどの居住環境や飼育費用が猫を飼うハードルに
同調査では猫を飼う上での阻害要因に関するアンケート調査も実施されました。
「猫を飼いたいと思いながらも現在飼育していない理由」として、以下のような回答ランキング結果(複数回答可)となりました。
- 1位 32.6%:集合住宅(アパート・マンションなど一戸建てでないもの)に住んでいて、禁止されているから
- 2位 22.8%:世話をするのにお金がかかるから
- 3位 21.5%:別れがつらいから
- 4位 21.3%:旅行など長期の外出がしづらくなるから
- 5位 18.1%:十分に世話ができないから
上記のように、居住環境の事情が理由で飼育できないという理由が3割を超えました。
4. 猫の飼育費用が高まる中、SNSコンテンツは「飼いたいけど飼えない人」にとってありがたい?
同調査では「現在猫を飼育していないものの、今後飼育する意向がある人」について、飼いたいと思ったきっかけに関しても調査され、結果は以下のような回答ランキング結果(複数回答可)となりました。
- 1位 47.4%:生活に癒し・安らぎが欲しかったから
- 2位 27.8%:過去に飼育経験があり、また飼いたくなったから
- 3位 15.1%:愛情をかけて世話をする対象が欲しかったから
- 4位 15.0%:ストレス解消、気分転換、リフレッシュしたいから
- 5位 14.3%:話し相手や遊び相手として欲しかったから
これを見ると「生活に癒し・安らぎが欲しかったから」が47.4%と、その他の理由に大差をつけて1位となっています。
様々な理由で飼いたいのに飼えない人がいる中、費用や制約なしで手軽に癒しを感じられるSNSでの猫に関する投稿や動画は、注目を集めやすいコンテンツであることがうかがえます。