1. 日経平均は終値ベースで3万6000円を回復

2024年2月2日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比146円56銭高の3万6158円02銭となりました。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が反発し、2日ぶりに過去最高値を更新したことを受けて、日本株も底堅い展開となりました。週初に終値ベースで3万6000円台を回復するとそのまま割り込むことなく、週末まで3万6000円台を維持しました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。2日の米株式市場でダウ平均は続伸し、前日比134ドル58セント高の3万8654ドル42セントと、さらに最高値を更新しました。同日発表された1月の雇用統計は非農業部門の雇用者数が市場予想を大きく上回りました。足元では米連邦準備理事会(FRB)の早期の利下げの可能性は低いとの見方が優勢ですが、投資家の間に米経済は底堅いとの観測が広がり、買われる展開となりました。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も続伸しています。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。

今週は国内上場企業の4~12期の決算発表が相次いで行われます。5日は伊藤忠商事、住友商事、日本郵船、三菱UFJフィナンシャルグループなど、6日は、ダイキン工業、トヨタ自動車、任天堂、三菱商事などが決算を発表します。9日には、いすゞ自動車、ENEOSホールディングス、住友不動産、東京エレクトロン、マツダ、三井不動産、三菱地所、リクルートホールディングスなど、9日だけでも約570社が決算を発表します。特定の銘柄が大きく振れるかもしれません。日経平均への寄与度の高い値がさ株の場合、日経平均も影響を受けます。

日本株は年初から上昇が続いています。円安傾向も続いていることから好業績となる企業が多いと予想されています。投資家も「買い目線」で銘柄を物色するのではないでしょうか。それだけに、好業績であっても、当初の予想に届かない場合、失望売りになる可能性もあります。また直近では中国経済が低迷しており、特に不動産産業は深刻な状況に陥っています。中国に軸足を置く企業の今後の展望などが注目されるところです。

日経平均は終値ベースで3万6000円を回復。

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