2月15日は年金支給日です。年金は基本的に2カ月に1度の支給となるため、この日を待ち遠しく感じているシニアも多いでしょう。
老後の収入の柱となるのが年金ですが、2024年度は2年連続で増額改定されることが決まりました。増額されること自体は嬉しいものの、物価の上昇もあり、喜んでばかりいられないのが悲しいですね。
また公的年金制度である「厚生年金」に関しては、勤続年数や現役時代の収入によって受給額が増減するのも要注意。
そこで今回は、実際の年金受給者がどれくらいの年金を受け取れているのかを細かく見ていきましょう。70歳代・80歳代のリアルな現状を確認することで自身の年金をよりイメージできるかもしれません。
1. 「国民年金と厚生年金」の仕組み
まずは日本の公的年金の仕組みを確認しましょう。
1.1 国民年金(基礎年金):1階部分
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 国民年金の保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金:2階部分
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じて等級が決まり、決められた保険料を支払う(上限あり・事業主と折半)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は、このように国民年金と厚生年金の2階建て構造になっています。
現役時代の働き方に応じて加入する年金は異なり、さらに加入実績等により、将来受給する年金が異なるということです。
では、今のシニアは年金をどれほど受給しているのでしょうか。
年金は2カ月ごとの支給ではありますが、厚生労働省の資料では「月額」を知ることができます。
2. 【年金一覧表】70歳代「厚生年金と国民年金」の平均年金月額
まずは厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、70歳代の受給額を見ていきます。
なお、以下の厚生年金はすべて国民年金部分を含みます。
2.1 厚生年金の平均月額(70歳~79歳)
- 70歳:14万1350円
- 71歳:14万212円
- 72歳:14万2013円
- 73歳:14万5203円
- 74歳:14万4865円
- 75歳:14万4523円
- 76歳:14万4407円
- 77歳:14万6518円
- 78歳:14万7166円
- 79歳:14万8877円
70歳代前半の平均は14万2779円、後半の平均は14万6092円でした。
2.2 国民年金の平均月額(70歳~79歳)
- 70歳:5万7320円
- 71歳:5万7294円
- 72歳:5万7092円
- 73歳:5万6945円
- 74歳:5万6852円
- 75歳:5万6659円
- 76歳:5万6453円
- 77歳:5万6017円
- 78歳:5万5981円
- 79歳:5万5652円
国民年金は厚生年金と反対で、年齢があがるほど年金額は低くなるようです。