定年退職を経て老後を迎えたとき、どのような生活を送りたいか考えたこともあるでしょう。
仕事をせずゆったり趣味を楽しみたい方も、できる限り働き続けたい方もいると思います。
生活に必要になるのが老後資金ですが、不足するのはもちろん、多くを残しすぎるのも避けたいですよね。
準備を進めるためには、まず第一歩として年金受給額を知ることが大切です。今の80歳代はどれくらいの「厚生年金・国民年金」を受給しているのでしょうか。
今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、80歳代の年金受給額を確認しましょう。
1. 「国民年金と厚生年金」は2階建て構造
老齢年金は、国民年金と厚生年金で水準が異なります。まずは日本の公的年金の仕組みを確認しましょう。
1.1 国民年金(1階部分)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は、上記のとおり国民年金と厚生年金が2階建て構造になっています。
会社員や公務員等で厚生年金保険に加入していた方は、老齢厚生年金が上乗せされるでしょう。
2. 【年金一覧表】80歳~89歳「厚生年金」の平均年金月額はいくら?
いよいよ実際の年金受給額を見ていきましょう。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、80歳~89歳の年齢別の平均年金月額を確認します。
なお、以下の厚生年金はすべて国民年金部分を含みます。
2.1 厚生年金の平均月額(80歳~89歳)
- 80歳:15万1109円
- 81歳:15万3337円
- 82歳:15万5885円
- 83歳:15万7324円
- 84歳:15万8939円
- 85歳:15万9289円
- 86歳:15万9900円
- 87歳:16万732円
- 88歳:16万535円
- 89歳:15万9453円
参考までに、90歳以上になると平均月額は15万8753円です。
年齢が高いほど、年金額が高まる様子がわかりますね。
3. 【年金一覧表】80歳~89歳「国民年金」の平均年金月額はいくら?
厚生年金に加入していない方は、国民年金から支給される老齢基礎年金のみとなります。
ここでは国民年金の平均月額についても確認していきます。
3.1 国民年金の平均月額(80歳~89歳)
- 80歳:5万5413円
- 81歳:5万5283円
- 82歳:5万7003円
- 83歳:5万6779円
- 84歳:5万6605円
- 85歳:5万6609円
- 86歳:5万6179円
- 87歳:5万6030円
- 88歳:5万5763円
- 89歳:5万5312円
参考までに、90歳以上の平均月額は5万1974円です。
いずれも平均で月5万円台となり、大きな差がないことがわかります。
もし夫婦ともに厚生年金に加入していない場合、年金月額は約11万円になるでしょう。