毎年2月にスタートする「春闘」の動向に注目が集まっています。

春闘とは、2月から3月末にかけて労働組合やその全国組織が企業側に賃上げや労働条件の改善などを要求・交渉すること。

近年の物価上昇によって「賃上げ」を求める声はより大きくなっていることでしょう。

さて、50歳代。老後の準備は進んでいるでしょうか。

住宅ローンや教育費といった削れない支出が重なり、老後資金にまで手も頭も回らないという世帯も少なくないと考えられます。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代・二人以上世帯の貯蓄額や手取り収入からの貯蓄割合を見ていきます。

1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円未満は何パーセントか

50歳代・二人以上世帯で「貯蓄100万円未満」の世帯は何パーセントいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満の割合

  • 9.3%

1.2 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満以下の割合

  • 33.7%

1.3 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1253万円
  • 中央値:350万円

1.4  【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】金融資産を保有していない世帯を含む

  • 金融資産非保有:24.4%
  • 100万円未満:9.3%
  • 100~200万円未満:5.8%
  • 200~300万円未満:4.2%
  • 300~400万円未満:5.1%
  • 400~500万円未満:3.2%
  • 500~700万円未満:5.0%
  • 700~1000万円未満:5.7%
  • 1000~1500万円未満:8.8%
  • 1500~2000万円未満:6.0%
  • 2000~3000万円未満:7.2%
  • 3000万円以上:10.8%

貯蓄100万円未満は1割未満、貯蓄100万円未満以下でみると約3割となりました。

定年退職時に受け取る退職金を老後資金に充てる予定の方もいるかもしれません。

しかし、収入が思うように増えない中、税金や社会保険料の負担増、物価上昇で貯金ができない世帯も少なくないでしょう。