2022年度住宅市場動向調査報告書「民間賃貸住宅の選択理由」によると、賃貸物件の選択理由のトップは「家賃が適切だったから」で46.7%でした。
しかし家賃だけを賃貸物件の判断材料にすると、住んだあとに「収納が足りなかった」「隣部屋の騒音が激しい」など、後悔してしまうケースもあります。
そこでこの記事では、新しいアパートやマンションに引越しを考えている方のために、避けるべき賃貸物件の特徴を3つ紹介します。
記事の最後に紹介する「後悔しないための2つのコツ」と合わせて理解しておくのがおすすめです。
年度末に向けて賃貸物件を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 【重要】避けるべき物件の特徴や間取り3選
ここでは、後悔しないために避けるべき物件の特徴を3つ解説します。
実際に住んでから気づくポイントが多いため、しっかり理解しておきましょう。
1.1 その1. 部屋同士が「羊羹型(ようかんがた)」で木造の物件
羊羹型(ようかんがた)の共同住宅とは、ようかん(羊羹)を切って並べた形をした以下のような共同住宅のことです(イラスト参照)。
次のようなメリットから、多くの共同住宅に見られます。
- 敷地に対して多くの戸数を建築できる
- 施行しやすいため建築コストを安く抑えられる
しかし、隣の部屋が密着していることで「話し声」や「生活音」が伝わりやすくなり、騒音トラブルになりやすいのも事実です。
特に木造は、鉄筋コンクリート造などに比べて音が伝わりやすくなります。
対処するためには、以下の方法がおすすめです。
- 羊羹型(ようかんがた)でも水回りや収納同士が隣接している物件を選ぶ
- 雁行型(がんこうがた)※のマンションを選ぶ
※雁行型:部屋をずらして階段状に配置したマンションのこと
収納や洗面所などが隣接することで、洋室やリビングで過ごしていても隣の部屋からの騒音は聞こえにくくなります。
さらに雁行型の物件なら、洋室やリビング同士が隣接しないように配慮した造りになっている物件が多いため、おすすめです。
1.2 その2. 収納が少ない物件
物件を内覧する際に見落としがちなのが、収納の数です。
間取りや設備、デザインなどにこだわりすぎると、収納部屋の広さや数を把握できません。
対処するためには、実際に収納する物や数の把握をあらかじめ把握することが必要になります。
確認するポイントは、以下の通りです。
収納の確認は、資料やインターネットの写真では分かりづらいため、現地内見時にしっかり確認しましょう。
1.3 その3. コンセントの数が少ない物件
コンセントの数が少ない物件や、配置が悪い物件の場合、希望の場所に家電が設置できません。
延長コードで改善できるケースがありますが、配線がごちゃごちゃになり「見た目」が悪くなるのが欠点です。
また、数だけでなく位置も確認しましょう。
高い位置や低い位置にあっても、配線が伸びてしまい見た目も悪くなります。
内見の際に、コンセントの数と位置を確認して、使用する家具や家電の配置に合わせてみましょう。
間取り図を拡大して配置をメモするのがおすすめです。