三菱重工業、3Q累計経常利益は前年比78.9%増 I&I部門の量産品が売上貢献へ

2018年2月6日に行われた、三菱重工業株式会社2018年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:三菱重工業株式会社 取締役 常務執行役員 CFO 小口正範 氏

第3四半期決算実績 サマリー

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小口正範氏:みなさん、こんにちは。三菱重工業で財務を担当しております、小口でございます。本日は大変お忙しい中、当社の第3四半期決算報告会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

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さっそくでございますが、お手もとに配っておりますカラー刷りのいつもの資料に基づきまして、決算概要等についてご説明申し上げます。まず、ページをお開きいただきますと、決算の実績をまとめた表がございますので、ご覧ください。

まず受注高でございますが、前年同期に対しまして約800億円減少の2兆5,776億円でございました。売上高につきましては、逆に1,571億円増の2兆8,514億。営業利益は800億円ちょうどで、(増減)率にして2.8パーセント。同年比較によりますと、115億円の増でございます。

それから、経常利益につきましては911億円ということで、大きく前年度を上回りました。また、営業利益に対して経常利益が上回っているところで、営業外損益が111億円ほどプラスになっておりますが、これについては特殊なところもございますので、吹き出しに記載しております。

1つは、金融収支について、為替および利息関係がプラスになっております。さらに、持分法投資損益で、昨年度は三菱自動車の持分法投資損失の引き込みによって大きくマイナスになっておりましたが、今年度はそれがございませんでした。営業外損益を合計いたしますと、111億円のプラスです。したがって、経常利益が911億円のプラスということで、対前年同期比較では400億円強の改善でございました。

続いて、特別損益です。利益と損失を合わせた特別損益として、88億円のマイナスとなりました。そのうち、事業構造改善関係で108億円計上しておりますが、この内容につきましてはMHPS(三菱日立パワーシステムズ)、PT(インドネシア三菱商事会社)、その他当社が今実行しております、いわゆる事業改善活動に伴う一時的な費用を、特別損失として計上したものでございます。

以上を踏まえまして、純利益につきましては247億円ということで、対前年同期を比較しますと360億円の増加でございました。

続いて、稼ぎから出てくるキャッシュを見ますと、EBITDAが2,201億円ということで、これも150億円ほど前年同期を上回っております。

第3四半期決算実績 セグメント別内訳

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続きまして、下段のセグメント情報について申し上げます。先ほど、受注高につきましては約800億円の減少と申し上げましたが、この内訳といたしましては、パワーおよび航空・防衛・宇宙部門でマイナスになっております。

パワーにおきましては、非常に厳しい事業環境にあることはご承知いただいているかと思いますけれども、少し受注が厳し目に推移しております。

それから、航空・防衛・宇宙の関係についてご説明します。これは、防衛関係の受注が第4四半期に集中することもございまして、あまり大きくは気にしておりません。この440億円の差額のうちの約半分強は、MRJ(三菱リージョナルジェット)の計上です。こちらが前年度はございましたが、今年度はございませんでした。ファンダメンタルとしての事業のところに、大きな変化があるということではございません。

続きまして、売上高でございますが、これは全部門、3ドメインとも増加をいたしました。とくにインダストリー&社会基盤、I&Iで(前年同期比で)1,189億円と大きく伸びておりますが、これは量産品が比較的堅調に推移をしているということでございます。それから、航空・防衛・宇宙につきましても、約430億円増加しております。

営業利益でございますが、まずパワーにつきましては404億円ということで、前年度を若干下回っております。これは、前回の第2四半期の決算のときも申し上げましたが、原子力の工事が全般的に後ろに倒れておりまして、第4四半期にかなりの利益が計上される見込みでございます。

したがいまして、これの影響を考慮いたしますと、実質的にはMHPSサイドを含めまして、前年同期を上回った状況で推移しております。

それから、インダストリー&社会基盤につきましても、これは奇しくも(パワーと)符合いたしましたが、404億円の利益となりました。利益貢献につきましては、中量産品で売上が増えていることを反映しております。

航空・防衛・宇宙につきましては、防衛ビジネスは堅調に推移しておりますが、MRJ事業の当期処理額を圧縮すると28億円ということで、前年同期とほぼ同じ水準になっております。

第3四半期決算実績 貸借対照表

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続きまして、バランスシートの状況についてご説明をいたします。次のページをご覧ください。

当社がバランスシートの改善・健全化に努めていることについては、ご存じかと思います。第3四半期末の資産合計が5兆8,849億円ということで、前年同期末・年度末に対して増加しております。

年度に向けてバランスシートが小さくなっていくというのは、つまり売りが原因の入金等が起こりますので、(バランスシートへ影響が)あるわけです。やはり南アフリカ、それからMRJの関係で、資産側が積み上がっているということがございます。

私がいつも「バランスシートの健全性」という点で注目しておりますのは、棚卸資産を買入債務・前受金でカバーできているかどうかという点でございます。ある種、「売上債権の部分が有利子負債とうまくミートしているか」にも、つながるわけでございます。

買入債務・前受金残高が約1.5兆円弱という状態でございまして、棚卸資産の1.4兆円を上回っておりますので、大きく財務サイドが崩れているという認識はしておりません。

第3四半期末は、キャッシュフロー的にも一番ボトムを迎える期でございます。有利子負債も、一時的には1兆2,150億円ということで、期末比較で見ますと約3,000億円弱増えていますけれども、これは年度末には圧縮できると思っており、短期返済の可能なコマーシャルペーパーでカバーしています。

それから、純資産側で増加しているのは、欄外にお示ししていますとおり、昨今の有価証券の値上がりによる包括利益の増加です。

第3四半期決算実績 主要財務指標/キャッシュ・フロー

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次のページは、財務指標とキャッシュ・フローの状況でございます。以上の状況から、自己資本比率は31.3パーセント、有利子負債残高は1兆2,150億円、D/Eレシオは0.56というところでございます。期末比較においては少しマイナス側でございますけれども、前年度比較を見ますと、いずれも改善しています。

続いて、このような状況でのキャッシュ・フローでございます。ご覧のとおり、フリー・キャッシュ・フローは2,685億円のマイナスでございます。当社の場合は、第3四半期末が一番ボトムを迎えます。そのボトム('16-3Q累計)とボトム('17-3Q累計)の比較で見ますと、1,253億円のプラスになっています。

フリー・キャッシュ・フローにつきましては、後ほどまたご説明いたしますけれども、当社の財務戦略・計画の基礎的な数値ということで、かなり細かい分析をしながら進めていますので、今の段においてはほぼ計画どおりに進んでいると、私としては評価しています。年間1,000億円のキャッシュ・フローの創出ということについては、ある程度確度が高くなったかなと、私としては評価しています。

第3四半期決算実績 セグメント別

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続きまして、受注売上・営業利益のセグメントの情報です。先ほどご説明しましたので詳細は省略しますが、受注高は申し上げたとおり、オレンジのパワー、それから紫色の航空・防衛・宇宙の部分で減少して、トータルとしては800億円弱の減となりました。

手持ち受注残高につきましては、これは受注品だけ(の数値)でございます。第2四半期のときご説明したように、MRJの関係の受注残高は少し先の話になりますので、情報としては落としておいた方がいいかなということで大きく減っていますが、それらの変動要素を除きますと、ほぼ前年同期並みという状況でございます。

第3四半期決算実績 セグメント別

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それから売上高につきましては、すべてのセグメントで増加をいたしました。とくにインダストリー&社会基盤のところにおきまして、先ほど申し上げましたようにフォークリフト・ターボチャージャといった量産品が、堅調に今事業を遂行しているところでございます。

第3四半期決算実績 セグメント別

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営業利益について、ご説明します。パワーにつきましては、原子力が工事の遅れ等により、利益の計上が少し後ろに倒れたということです。(そのため)若干減ってはいますけれども、これらを加味すると、パワー事業は比較的堅調に推移しているかなと思っています。インダストリー&社会基盤のところは、先ほど言いました量産品の関係の健闘ということで、増えています。

2017年度業績見通し サマリー

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以上の状況を踏まえまして、当期の見通しでございます。第2四半期末に、主に火力事業の受注の先行き、それから売上計上の状況を見て、下方修正をさせていただきました。今までご説明した実績を見ますと、現状は、(第2四半期末に)申し上げている見通しの数値を変える必要はないと考えています。受注高が4兆円、売上高が4兆500億円、営業利益が1,800億円、経常利益が1,700億円、純利益が800億円と見ています。

ROEが4.4パーセント、EBITDAが3,700億円、フリー・キャッシュ・フローが1,000億円です。配当につきましては、これは株主総会で決まることではございますけれども、現状においては、据え置きということで考えています。為替による影響は、欄外に記載のとおりでございます。

2017年度業績見通し セグメント別内訳

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セグメント情報は、こちらの表に記載していますので、ご覧いただきたいと思います。

記事提供:ログミーファイナンス

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