50歳代、老後に向けて準備を急がなければ!と焦りを感じる人も少なくないでしょう。

増えない収入、増え続ける支出という悪循環の中、同年代の人たちはどれくらい「準備=貯蓄」が進んでいるのか、気になる人もいるかもしれません。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。

1. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄1500万円以上~2000万円未満は何パーセントか

50歳代・ひとり世帯で「貯蓄1500万円以上~2000万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、50歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄1500万円~2000万円未満の割合

  • 4.1%

1.2 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄1500万円以上の割合

  • 17.8%

1.3 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1048万円
  • 中央値:53万円

貯蓄1500万円~2000万円未満は1割未満、貯蓄1500万円以上でみると約1.7割となりました。

上記のとおり、50歳代ひとり世帯の貯蓄額は、平均と中央値で乖離が見られます。

平均は一部の大きい(小さい)数値に引っ張られるため、より実情を反映していると考えられる中央値を参考としておきましょう。

中央値は53万円ですので、貯蓄できていない、またはしていない人が多いことが分かります。

2. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか

次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。

2.1 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄1500万円以上~2000万円未満の割合

  • 6.8%

2.2 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄1500万円以上の割合

  • 29.4%

2.3 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1775万円
  • 中央値:610万円

貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄1500万円以上は約3割。

では、長い老後生活、「貯蓄額1500万円~2000万円」で十分といえるのでしょうか。

ご自身の老後の家計収支を想定して、その答えを求めてみると良いでしょう。