2. 住民税非課税世帯とは
今回、合計10万円の給付金と18歳未満の子ども1人につき5万円の給付が決定した「住民税非課税世帯」とは、どのような世帯のことを指すのでしょうか。
住民税非課税世帯は、世帯の全員が住民税が課税されない世帯のことをいいます。
住民税は地域の行政サービスにかかる費用を住民が分担して負担するもので、原則としてその地域に住んでいれば納める義務があるものです。しかし、一定条件に当てはまる世帯は非課税となります。
住民税は「均等割り」と「所得割」の2つから成り立っており、「均等割」は所得に関係なく自治体ごとに決められた定額を負担するもので、「所得割」は所得に応じた金額を負担するものです。
均等割は市区町村税が3500円、都道府県民税が1500円で年額5000円程度となっています。
一方、所得割は前年の1月1日から12月31日までの所得に対して、都道府県民税4%と市区町村民税6%の合計10%が課税されるのが一般的です。
つまり、住民税非課税世帯とは、世帯全員が均等割と所得割のいずれも課税されない世帯ということになります。
2.1 住民税非課税世帯になる条件
住民税非課税世帯になる条件について、千葉市を例に見てみましょう。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者、未成年者、ひとり親または寡婦で前年の合計所得金額が135万円以下(前年の所得が給与所得だけの場合は、収入金額が204万4000円未満)の方
- 前年の合計所得金額が次の金額以下の方
1)扶養親族なし…前年の合計所得金額が45万円以下の方
2)扶養親族あり…前年の合計所得金額が35万円×(同一生計配偶者+控除対象扶養親族数+16歳未満の扶養親族数+1)+31万円以下の方
なお、住民税非課税世帯になる条件は自治体により異なることがありますので、詳しくはお住いの自治体に問い合わせてください。
3. まとめにかえて
低所得世帯を対象として10万円の給付が行われますが、さらに18歳未満の子ども1人につき5万円の追加給付がされることが決まりました。
3月や4月は子どもの進学や進級などにお金のかかる時期なので、低所得世帯にとって有益な給付となるでしょう。
実際の手続きや給付時期は自治体により異なるため、準備状況についてはお住いの自治体の公式サイトなどで確認してください。
参考資料
木内 菜穂子